3日連続の猛暑日になるなど危険な暑さが続く北海道。一方、沖縄県は関東より涼しくなるなど各地で異変が起きています。

■“猛暑逆転”灼熱の北海道

 異例の猛暑となった北海道。片や猛暑日知らずの沖縄県。南北が逆転した列島は異例の夏を迎えています。

保護者 「暑いので」

 北海道北見市の小学校。熱中症対策のため保護者が児童を送迎します。

 暑さに慣れない北海道。クーラーは教室にあるだけです。

保護者 「体育館もかなり暑かったり、教室以外は全部、暑いみたいで教室から出るのがつらいと言っていた」

 午後になり、気温はグングン上昇。23日午後2時の時点で気温は37℃に達します。市内の至る所にクーラーがありません。

 北見市内にある理容室。

理容ふるた 古田忠さん(82) 「冷房なんかないよ、この扇風機だけ」

 冷房はなく、小さい扇風機とうちわで暑さをしのぎます。

理容ふるた 古田忠さん 「暑かったら窓、開ければ風が入ってくる」 「(Q.自宅も冷房ない?)ないない。ないよ」

古田シゲ子さん(70代) 「エアコンは何もない」

理容ふるた 古田忠さん 「窓、開けると風ビュンビュン入ってくる。もう寒いもん」

 ストーブはあるもののエアコンはなく、ここでも小型の扇風機が活躍します。

 日中の湿度は東京都の半分ほど。時折、乾いた風も吹く北海道。エアコン保有率は6割ほどというデータもあります。

古田シゲ子さん 「買い物行けない。外はやだ」

理容ふるた 古田忠さん 「一日、冷房当たると表とのギャップがすごい。それで具合悪くしたことある」

■なぜ?北海道で“危険な暑さ”

 冬はマイナス20℃に。つい3カ月前まで雪が降っていた北見市。暑さの原因は大陸で暖められた空気。この暖気が北海道に運ばれ、そこにフェーン現象が加わり、北海道の東部が異例の暑さとなりました。

 北見市内にある病院。午前中から熱中症の搬送が相次ぎます。

 妻が熱中症で搬送された男性。

搬送された女性の夫 「扇風機しか回ってないから(室温が)30℃をゆうに超えた」

北見赤十字病院 副院長兼救命救急センター長 齋藤高彦医師 「搬送時は重症で、意識障害がかなりあるという状態だった。元々、熱中症で当院に入院する人は年間数人程度。今年はすでに15人、入院していて、当院や北見としてはハイペース」

 人々は、ここで暑さをしのぎます。図書館の利用者は先週から1.5倍に。聞けば、多くの人が自宅に冷房がない状況です。

80代の人 「うちはエアコンなくて、きょうはちょっと無理かと初めて(来た)」

70代の人 「うちは扇風機しかない。ここは癒やしの存在。駆け込み寺みたいな」

■観光客「沖縄のほうが涼しい」

 その北海道より涼しくなったのが那覇市。気温は31℃と、北海道よりも気温が低くなりました。

 海からの風が心地良いビーチ。本州から来た観光客にとっても思わぬ避暑地となりました。

兵庫から来た人 「本州からみたら、ものすごく涼しい。沖縄は避暑地」

神奈川から来た人 「こっちの方が過ごしやすい」 「神奈川の方が暑かった」

 湿度こそ高いものの、海に囲まれた沖縄県は心地良い風が暑さを和らげます。実は那覇市は今年、まだ一度も猛暑日になったことはありません。

沖縄在住の人(神奈川から移住) 「母とも電話で話すが『沖縄より暑いと思う』と言われる。(本州暑い)ニュースを見て沖縄が避暑地と言われる時が近付いているのではと感じた」

■人気ソウルフードで「暑さ対策」

 猛暑日知らずの沖縄県とは対照的に、今年20回目の猛暑日となったのが群馬県桐生市。

70代の人 「いままでにない、こういう暑さ。桐生はすごい(暑い)」

 群馬県のソウルフードである「幅広のひも川うどん」。暑さが厳しい折、冷やしバージョンが人気です。

60代の人 「おいしい。もちもちして、ツルツル」 「喉ごしもツルッと、冷たくてひんやりする感じ」