7月以降クマの目撃が相次ぎ、宮城県にはクマ出没警報が発令されています。7日に大和町の住宅にクマが侵入し、8日も警戒が続きました。

 玄関先には複数の引っかき傷、畳の上には動物の血痕のようなものも残っています。

 住人男性が異変に気付いたのは、7日の正午過ぎでした。

 「出先から戻ったら玄関戸のガラスが粉々になっていたので、何だろうと思ってのぞいてみたら血痕があちこちに付いていて、恐る恐る入ってみたら足跡などから小動物ではないと思ったので、警察に連絡しました」

 住宅の中からは複数の足跡や爪痕のほか黒い毛も見つかり、地元の猟友会が調べたところ、クマのものである可能性が高いと判断したということです。

 居間の隣にある寝室の布団からも血痕が見つかり、クマはここまで侵入したとみられます。

 「何んでこんな所にクマが出て、よりによって家に入ってくるんだろうと思っています」

 クマが侵入したのは、大和町役場から北に2キロほどの住宅も多く集まる場所です。

 8日朝も、町が防災無線で注意を呼び掛けたり警察がパトカーで巡回したりするなど、警戒が続きました。

 「今どこでも出るんだろうね。対策のしようが無いのが現状でしょうね」「クマ出たっていうから孫にも外に出ないようにと」

 宮城県では7月以降、クマの目撃情報が大幅に増えています。

 7月8日には、栗原市若柳の住宅兼事務所にクマ1頭が侵入し、入口のガラス戸が割られる被害がありました。

 更に7月16日には富谷市のゴルフ場でクマが目撃され、翌日の女子ゴルフの国内ツアーが中止になりました。ゴルフ場周辺でも目撃が相次ぎ、警察や猟友会のメンバーが警戒に当たりました。

 宮城県は7月29日にクマ出没警報を発令し、注意を呼び掛けています。