13日は「盆入り」。祭りに海水浴、懐かしの味。“地元”が大にぎわいです。
秋田県の海は、きれいに晴れて海水浴日和。
東京から来た中学1年生 「東京より秋田の方が涼しいかな」
久しぶりに会った家族でにぎわいました。
孫と来た男性 「せっかく孫が来たから(海に)行ってみようと。喜んでくれるんじゃないかと」
まだ日が昇り始めたばかりの岩手県奥州市。公園に並べられるのはスイカや地元のお菓子、そしてお花です。
50年前から年に1回、13日にだけ開かれる「水沢公園お盆朝市」です。
毎年、朝市を訪れる人 「水沢公園のお花を買うのが毎年恒例。500円ぐらい買って、おじいちゃんとおばあちゃんのお墓に」
13日は盆の入りです。広島市の墓参りは色とりどり。地域独自の文化の「盆灯籠(とうろう)」です。
祖母の墓参りに来た小学生 「(中学の)第1志望校に受かって、制服姿でまたお参りしに来ます」
お盆の帰省に合わせて「二十歳の集い」も各地で。こちらは夏らしく浴衣姿ですが、しっかり振り袖の二十歳も。
そして、夏と言えばお祭り。それもここのは、かなり激しい…。
お盆休み本番。ふるさとに帰れば懐かしの味が待っています。磯の香りが立ち上る貝の串焼きに香ばしく焼いたプリプリのイカ。
新潟県の寺泊の市場には取れたての海産物がずらり。買ったらすぐに頬張るのが、この市場の流儀です。
観光客 「生牡蠣(がき)を始めて食べた、衝撃。なぜ今まで食べなかったんだろ」
市場担当者 「朝から客がいっぱい来て、やっと盆が来たと」
金沢市の台所である近江町市場も朝から活気付いていました。
実は、金沢市では「ドジョウ」は「うなぎ」より売れる人気ぶり。栄養価が高く、夏のスタミナ食として古くから親しまれていました。
ドジョウの下ごしらえ中の人 「(Q.何本追加?)分かりません、数えたこともございません。何本あっても足りない」
山口県にある道の駅では朝から長い行列が。皆さんのお目当ては…。
脂がたっぷりのった地元産の“トロあじ”をサクサクのアジフライに。13日と14日の2日間、なんと無料で配布しています。
宇部市から来た人 「おいしい、とっても。アジフライ大好き、特においしい」 「めっちゃカリカリしてて最高」
各地で帰省客が地元の味に舌鼓を打つなか、松山市民が愛してやまないのが、ただのラーメンではありません。
実は、松山では昔から料理の味付けが甘め。チャーシューの煮汁で甘みを引き出した秘伝の鶏ガラスープ。その優しい甘さに細麺が絡む、松山市ならではの一杯です。
愛知から帰省した人 「懐かしい味。私より子どもがこの味が好きみたいで」 「甘みがあっておいしいのかな」
東京から来た人 「高校生以来、久しぶりにここへ来ました」 「(Q.何十年経っても舌は覚えている?)覚えてますね、何となくこの味だなって」
瓢太 加藤大代表 「ふるさとに帰ってきたらふるさとの味がある、それで来てくれるのがありがたい」
お楽しみはグルメだけではありません。お盆の夜を彩るのが各地の祭り。岐阜県の郡上祭りは世通し踊り続ける人々の下駄の音が鳴り響き、鳥取県のシャンシャン祭りは派手な傘と鈴の音が町を包みます。
そんななか、静岡県には東海地方一と呼ばれる荒々しい祭りがありました。
初参加 奥山喜彦さん 「他の祭りも行ったが、想像以上に激しい」
焼津神社大祭荒祭 大石弘道祭典総委員長 「8月12と13日は焼津が一番熱い日」
その名は荒祭。毎年8月12日と13日、焼津神社で開かれ、境内にみこしが姿を見せた途端、白装束の参加者が一気に群がります。
この熱気こそ、荒々しさの正体。神様のいるみこしに近付こうと人々はもみ合うのです。江戸時代、疫病の流行などを鎮めるために始まったこの祭り。時代を超えてもその熱狂は衰えません。
そんな祭りに、初めて参加する男性がいました。
初参加 奥山喜彦さん 「義父の地元の祭りに参戦しようと楽しみにしていた」 祭り歴10年 鈴木康夫さん 「流れに身を任せて、けがしないように」 初参加 奥山喜彦さん 「なるほど、周りの雰囲気を見ながら、義父の背中を見ながら頑張ろうかな」
新婚ホヤホヤの男性と祭り歴10年の義理の父。目的はただ1つ、みこしに近付くこと。しかし、立ちはだかるのは人の群れ、義理の父は群衆の中に…。
祭り歴10年 鈴木康夫さん 「(Q.どうでした?)はじき出された。高い壁…」
結局、みこしに触れることはできませんでした。
初参加 奥山喜彦さん 「まさかみこしに触れないとは思ってなかった」 祭り歴10年 鈴木康夫さん 「(自分に)合わせてくれて良い婿を持ったなと思う」