若者の県外流出に歯止めをかけようと、交通費や滞在費を補助して宮城県企業のインターンシップに参加してもらう取り組みが始まりました。
若者の宮城県企業の就職につなげるため、県が2024年から始めたプログラムは5日間で、学生は企業4社を1日ごとに訪問します。
期間中は県がインターン先までの交通費を補助し、県外在住者の場合は宮城県までの往復の交通費や宿泊費も補助します。
25日から始まったものづくりやビジネス戦略を体験する2コースには県内から4人、県外からは16人の大学生が参加しました。
26日からのインターンに備えて担当者から説明を受けたり、自己紹介などをしたり学生同士で交流しました。
京都から「補助があることで5日間という長い時間滞在できるので、短期間では分からない宮城県の良さを知れるかなと思う宮城から「地元の魅力は捨てられないと思って地元企業を調べている。働いている人たちの雰囲気を知りながら勉強していきたい」
県が学生の県内就職を応援する背景にあるのが、若者の県外流出です。
宮城県では、毎年卒業する大学生や専門学校生などのうち半分以上が県外の企業に就職しています。
県外企業への就職率は2024年、過去最高の60.8%まで上昇しました。2025年は57.5%まで下がりましたが、依然として高いままです。
県の担当者は「県としても若者の県外流出には危機感を持っている。今後も宮城県企業の魅力を知ってもらう機会をつくり、戻ってきてもらいたい」としています。
七十七リサーチ&コンサルティングが4月に公開した報告では、宮城県は首都圏から距離的に近く大企業が支店を置く支店経済で、有力な地元企業が育ちにくく、若者が東京圏に流出しやすいとしています。
自治体には、インターンへの補助だけではなく、若者に選ばれる企業を育てていくことも期待されます。