2024年、仙台市青葉区でリフォームの顧客男性に暴行を加えて死亡させ現金を奪ったとして、強盗致死などの罪に問われている男の裁判員裁判で、検察側は懲役30年を求刑しました。
リフォーム会社の元社員、佐藤加寿也(被告(45)は2024年2月に青葉区折立の住宅に侵入し、住人の大塚修さん(当時72)に体当たりするなどの暴行を加えて死亡させ、現金約1400万円を奪ったとして強盗致死などの罪に問われています。
仙台地裁で開かれた裁判員裁判で、検察側は「事前に結束バンドを用意するなど計画的で、体力の劣る高齢者に対し強度な暴行を加える極めて悪質な犯行」などと指摘し、懲役30年を求刑しました。
一方、弁護側は「被害者宅に大金があると確信していない状態での犯行で計画的ではない。被害者の死亡は被告による暴行のほか心臓の持病によるもの」などとして懲役15年程度が相当と主張しました。
27日の被告人質問で佐藤被告は、約300万円の債務を抱えていたことや勤めていた会社の業績悪化でリストラの恐れがあったことに触れ「お金が欲しいという気持ちだけが強くなり、冷静な判断ができなかった」などと述べました。
盗んだ現金のうち約270万円を家族の生活費のほか、仕事に使う工具代やスロット代などに使ったと述べています。
判決は9月3日に言い渡されます。