連日のように住宅地などでもクマの出没が相次いでいることから、クマ撃退スプレーに注目が集まっています。身を守る強い味方ですが、正しい使い方を知らないといざというときに役に立ちません。実際に使用して使い方を教わりました。
様々な種類が販売されているクマ撃退スプレー、液状のものから霧のように噴射されるものまであります。
どの製品にも共通する使い方のポイントを、クマ撃退スプレーを販売する業者の社長に会社が所有する山で教わりました。
壱岐産業長谷川嘉宏社長「色々なメーカが出してますけれども、まず大原則としてはリュックに入れない。これが1番目ですね」
スプレーをリュックに入れたままにしていると、いざクマと出くわしたときに対応が遅れてしまいます。いつでも使えるよう、専用のホルダーに収納し常に腰の近くに準備しておくことが大切です。
しかしここで1つポイントが。
壱岐産業長谷川嘉宏社長「2番目は、スプレーをベルトに通しておくんですけどもズボンのベルトではなく服の上に付けるようにする」
ホルダーをズボンのベルトに取り付けると、上着が引っかかりスムーズに使えない恐れがあります。
服の上にベルトをまくなどして、取りやすい場所にホルダーを着けましょう。
次にスプレーに記載されている使用方法をよく読み、更に一度試しに使ってみることも大切です。
壱岐産業長谷川嘉宏社長「製品が物によって違うので、製品ごとの説明が書いてあるのでよく読む。特にストッパーの外し方や噴射の仕方をしっかりと事前に覚えておくということですね」
そして、いよいよ実際に噴射します。この時、クマとの距離が大事なポイントです。遠すぎては効果がありません。
壱岐産業長谷川嘉宏社長「(噴射距離は)どちらも9メートルとは言われてますけども、風があるとそこまで届かないですね。そういう時は半分以下という見当もつけておいた方がいいと思いますね」
かなり近い距離だと覚えておく必要があります。
また、自分にスプレーがかかると強い刺激で目が開けられなくなったり呼吸が困難になったりする恐れがありますので、噴射には十分な注意が必要です。
クマ撃退スプレーは、命を守る最終手段です。クマとの遭遇に備え準備をしておくことで、心の余裕につながるといいます。
壱岐産業長谷川嘉宏社長「事前知識を持っているか持っていないかも大きいと思いますね。知っていれば怖いながらも、そういえばこうだったなということで対処できると思います」
クマ撃退スプレーは、アウトドア用品店やホームセンターなどで販売しています。
準備するとともにスプレーが自分にかかると危険な場合がありますので、使い方や注意点をしっかり把握することが大切です。