自身の言葉通り、「世界の真ん中」で咲き誇れるのか。高市総理大臣が、きょう26日、外交デビューを果たしました。一方、あす月曜の来日を前にトランプ大統領は、高市総理との電話会談をして、「彼女は美しい」とコメントしました。実は、このトランプ大統領のメッセージにはある重要な意味が込められていました。

■高市総理初外遊で“スマイル&ハグ”

先ほど初外遊の全日程を終えた高市総理。成果は、上々だったようです。 (高市早苗総理大臣)「今回の訪問ですけれども出発前にも申し上げました通り、自由で開かれたインド太平洋FOIPを日本外交の柱として推進していく。それからまた時代に合わせて進化させるといった方針を強調させていただきました」 (金井誠一郎記者)「高市総理いま、車から降りました。高市総理です。高市総理の姿が見えました」 午後4時、日本・ASEAN=東南アジア諸国連合の首脳会合に出席した高市総理。最初にあいさつを交わしたのは、今回ASEANに加盟した東ティモールのグスマン首相です。現地の歓迎のあいさつでしょうか。笑顔でハグしました。 議場に向かう高市総理の下には、ASEAN各国の要人が次々と訪れます。 (マレーシアアンワル・イブラヒム首相)「私の妻と娘は、全面的にあなたを応援しています」 「開会のあいさつをお願いします」 冒頭、マイクが入っていないアクシデントもありましたが… (高市早苗総理大臣)「来年は安倍元総理が2016年に『自由で開かれたインド太平洋(FOIP)』を提唱してから10周年になります。この機会を利用してFOIPを日本外交の柱として改めて位置づけます」 約3分間は英語でスピーチした高市総理。 (高市早苗総理大臣)「ASEANとともにインド太平洋地域の平和安定、繁栄を守り抜いていきたいと考えております」 安倍元総理が提唱した「自由で開かれたインド太平洋」のさらなる推進に向けて、日本とASEANで共同声明を採択しました。 Q.高市総理の印象は? (東ティモールシャナナ・グスマン首相)「高市総理は情勢に精通していました。ASEANと日本の関係強化を続けていくでしょう」 さらに高市総理は、フィリピンや議長国のマレーシア、オーストラリアの首脳とも個別に会談しました。

■中国は警戒「相当様子を見ている」

ASEANとの連携強化の背景にあるのは、中国への警戒感です。 日中関係筋によると習近平国家主席からの「就任の祝電」も届いていません。 (日本政府関係者)「前代未聞。中国は相当様子を見ている」 日本政府関係者は、このままだと韓国でのAPEC首脳会談の場で、習主席と立ち話すらできない可能性があると話します。

■トランプ氏「彼女は偉大で美しい」

きょうマレーシアに到着したトランプ大統領。 歓迎のダンスに合わせて一緒に踊るなど、ご機嫌のようです。きのう機内で高市総理と電話会談しています。 Q.電話会談はどうだった? (トランプ大統領)「とても良かった。彼女は偉大で美しい。まもなく会う予定だ。彼女は安倍元総理の盟友だった。知ってのとおり安倍氏は私のお気に入りの1人で偉大な男だった。」 Q.トランプ大統領にどんな印象を持った? (高市早苗総理大臣)「とても快活で楽しい方だなと思いました。私のことをよく認識をしていただいていて、少し安倍総理の思い出話もしながら、『安倍総理がとても気にかけていた政治家であることも知っている』といったことをおっしゃってくださいました。私からも安倍昭恵夫人に対しても大変なお心遣いいただいてその友情に感謝している旨をお伝えしました」 CNNによるとトランプ大統領は安倍元総理が亡くなった後、定期的に昭恵さんに電話をかけるなど親密な関係が続いているといいます。 トランプ大統領はあさって28日、高市総理と首脳会談を行い、木曜30日にはAPECが開催される韓国で中国の習近平主席と首脳会談を行う予定です。

10月26日『有働Times』より