9日夕方、三陸沖を震源とする最大震度4の地震が発生しました。津波工学の専門家、東北大学の今村文彦教授は今後1週間ほど地震への警戒を強めるよう呼び掛けています。
東北大学災害科学国際研究所今村文彦教授「地震そのものがM6.9とかなり大きなものだったので、今後1週間くらい揺れに注意しなければならない」
10日午後5時3分ごろ、三陸沖を震源とするマグニチュード6.9の地震が発生し宮城県と岩手県で最大震度4を観測しました。 宮城県では涌谷町で震度4、石巻市や栗原市、岩沼市など広い範囲で震度3を観測しました。
岩手県の沿岸では津波が観測されましたが、宮城県では津波は観測されませんでした。 宮城県でけが人など被害の情報は入っていません。
一方、新幹線には影響が出ました。
JR東日本によりますと、東北新幹線は仙台駅と新青森駅の間で2度にわたり運転を一時見合わせ、上下線17本で約1万人に影響が出ました。
乗客「安全確認も思ったより早く再開したなと思って、良かったです本当に」
今村文彦教授「かなり浅い所(が震源)だったために、津波注意報が出た。地震のメカニズムとしては、プレートの境界型で東日本大震災と同じタイプではある」
震源域は東日本大震災よりも北側の岩手県沖で、約30年周期で繰り替えす地震と分析しています。
今村文彦教授「今回の地震と津波のタイプ、規模を考えると1992年の三陸沖地震とかなり似ていると思う。30年近く前の地震が今回繰り返されている可能性がある」
今村教授は、津波が20センチほどにとどまった要因については次のように指摘しています。
今村文彦教授「津波注意報レベルではあるが地震が実際はもう少し深かったとか、または沿岸部で特に地形の影響を受けなかったこといくつか考えられる」