クマからの人身被害を防ぐため、宮城県は希望する市町村に必要な資材を配布する緊急対策を始めました。
富谷市に13日に届けられた、クマよけのホイッスル100個は来週、小中学校などに届けられます。
富谷市農林振興課佐藤純一主幹「いち早い対応をしていただいて感謝しています。子どもたちの安心安全に努めていただきながら、自分自身を守っていただく形で活用いただければと思います」
県によりますと、クマの被害防止のための緊急対策ではクマを追い払うためのホイッスルや爆竹などは宮城県31市町村が要望していて、既に業者から各市町村宛てに発送されています。
富谷市にはホイッスルに加え、クマ鈴や爆竹、そしてロケット花火も届けられる予定です。
富谷市農林振興課佐藤純一主幹「まずは市民の皆さんの安心安全に努められる形での対策を順次始めておりますので、市民の皆さんも自分自身での警戒も行って過ごしていただければと思います」
クマ対策の資材では、他にも箱わなを19市町村が刑58基を要望していて、県は40基を確保しました。残る18基についても手配を進めていて、17日から発送が始まるということです。
クマの対策については13日、東北と北海道、新潟の知事らでつくる北海道東北地方知事会が被害防止対策の強化を求める緊急の要望書を環境省に提出しました。
神部秀行秋田県副知事「緊急事態、非常事態だと捉えておりますので支援の拡充をお願いしたい。2026年以降も続くと考えて備えていかないといけない。中長期的な対策についてもご配慮いただきたいと」
要望書では、クマの被害を防ぐため国の交付金を使った財政的支援の拡大と、ハンターを自治体が雇うガバメントハンターの拡大に向けての支援、中長期的なクマ対策として個体数の管理などを国に求めています。
クマの駆除をめぐっては13日から警察官がライフル銃を使ってクマを駆除する任務が可能となっていて、まずは秋田県と岩手県で活動が始まります。
宮城県警も生活安全部や警備部が主体となって、出動に備えてクマの生態などの研修や急所の分析など事前の準備を進めているということです。