アメリカのヘグセス国防長官が軍事作戦の情報を民間のアプリを使って高官らと共有した問題で、国防総省の監察当局は兵士に危害が及ぶ作戦上のリスクを生じさせたと指摘しました。

 ヘグセス国防長官は3月、親イラン武装組織「フーシ派」への空爆に関する非公開の情報を、実行前に個人の携帯電話からメッセージアプリ「シグナル」を使って送信しました。

 国防総省の監察当局は4日に公表した調査報告書で、ヘグセス長官が国防総省の規則に違反して作戦上のリスクを生み出し、パイロットに危害が及ぶ可能性があったと指摘しました。

 また、ヘグセス長官が共有した情報は機密指定を必要としないと主張し、調査のための面談を拒否していたとしています。

 一方、ヘグセス長官は自身のSNSで「完全な無罪放免だ」と主張しました。

 この問題を巡っては、トランプ政権の高官らがグループチャットに誤って記者を追加したことで外部に作戦が漏洩(ろうえい)していました。