全国の国税局が6月までの1年間に実施した個人への税務調査で、所得税の追徴税額が1400億円余りと過去最高となりました。国税庁はおととしからAI(人工知能)を活用した調査を本格的に行っています。

 国税庁によりますと、6月までの1年間で個人に対して実施した所得税に関する調査などの件数は73万6000件でした。

 追徴税額は1431億円に上り、現在の集計方法になった2009年以降で最高となりました。申告漏れ所得は9317億円でした。

 国税庁はおととし7月からAIを活用した調査を本格的に行っていて、「短期間で申告漏れ所得の把握を行い、高額、悪質と見込まれる事案を優先して的確に実施した」としています。

 事業所得がある個人1件あたりの申告漏れ所得金額の最も高い業種は「キャバクラ」で4164万円、次に「眼科医」で3894万円、「ホステス・ホスト」の2698万円、「経営コンサルタント」の2734万円、「太陽光発電」の2142万円でした。