青森県東方冲で再び大きな地震があったことを受けて12日午後、NTT東日本はドローンを飛ばして再度鉄塔を調査しました。

■ドローンで鉄塔を再調査

 午前11時44分ごろ、青森県東方沖を震源とする地震が発生。

 震源の深さは約17キロで、地震の規模を示すマグニチュードは6.9。最大震度4が各地で観測されました。

 地震発生時にカメラが捉えたのは青森県八戸市中心部にあるNTT青森八戸ビルに建つ鉄塔。8日の地震の影響で倒壊する恐れが出ています。

 NTT東日本ではドローンを飛ばし、改めて損傷箇所を確認する作業を行いました。これまでに柱4本のうち1本が損傷、19本のボルトが外れたことが確認されています。

担当者 「現状、目視の点検を含めて大きな折損とかがあるわけではない」

■「地震くるたび…」鉄塔に不安

 八戸市は11日、鉄塔周辺の住民48世帯に避難指示を出しています。

避難している周辺住民 「鉄塔がどうなるか不安だし、地震が来るたびに鉄塔のことを気にしなきゃいけないなと。不安ですね」

 NTT東日本は補修作業に最短でも3週間はかかるとしています。

 気象庁は北海道太平洋沿岸中部、青森県太平洋沿岸、岩手県などに一時、津波注意報を発表。

 これまでに八戸港などで20センチが観測されています。

 各地で出された避難指示。日中とはいえ、寒さが厳しい避難となりました。

■住民不安「また大きいのが…」

 青森県では8日夜に最大震度6強が観測されたばかり。気象庁は北海道から三陸沖にかけて大きな地震が起きる可能性があるとして現在、「後発地震注意情報」を発表しています。

 今回の地震は8日に起きたマグニチュード7.5の震源に近い場所で発生。同じ地震の活動域の中で起きていました。

東京科学大学(地震学研究室) 中島淳一教授 「2011年の地震(東日本大震災)と、今週月曜日の地震、今回の地震は、すべて沈み込むプレートの境界で起こった地震ですので、メカニズムは一緒です。今回の地震のような、いわゆる海溝型地震は規模の割に津波注意報が出やすい傾向があります。海沿いで起こる地震、特に揺れが大きかった地震については常に津波が来る可能性があるということを念頭に置いて地震直後の行動を取っていただく必要があります」