強烈な寒気の影響で列島は「冬の嵐」となりました。この冬はどうなるのか、実は「どか雪」となる恐れもあります。

 関東は12日朝から雪と風に凍える一日になっています。

■人気温泉街「寒すぎて限界」

 群馬県桐生市の林道では、70代の男性の車が動けなくなっていました。凍結した路面が雪に覆われ、冬本番の危険な道路状況が作り出されていました。

雪かきをする人 「多分、きょうは一番寒いのでは」 「(Q.寒さと風も?)これは草津の名物です。台風みたいな風が吹く」

 地元の人にとって「一番寒い日」となったのが群馬県の草津温泉です。

 草津町では最高気温がマイナス1.3℃と今季2番目の寒さになったうえ、今シーズン1番の強風が吹きました。

広島からの観光客 「雪だけならいいけど、風がすごくて寒さが倍増する」 「ホテルの露天風呂に入ろうとしてドア開けたら寒いから引き返した」

 湯けむりと、雪が混ざり合う光景も…。

東京からの観光客 「すごく寒いけど、きのうは雪、降ってなかったので昔の青春を思い出してやってみた」 「(Q.作った雪だるまはどう?)もう少し大きくしたかったけど寒すぎて限界」

 雪風呂も名物の草津町ですが…。

湯宿「季の庭」宿泊料飲支配人 河西さん 「今のところまだ…(今年)1番にはなると思いますが、例年に比べるとまだ20番には入っていないくらい」

■秋田 倒木で脱線事故も

 北日本でも凄まじい吹雪に遭遇しました。

 秋田市では今期一番に迫る4センチの積雪となりました。寒さで凍えてしまう前に皆さんは目的地へと走っていきます。

 いまだにクマの出没が続く秋田県横手市では、平年の1.4倍もの積雪を記録しています。

 一方、北秋田市では雪のなか、列車事故が発生しました。

 警察などによりますと、午前6時50分ごろ、「車両が脱線し転落している」と通報がありました。当時、乗客はいませんでしたが、運転士が顔などにけがをし、病院に搬送されています。

 事故の原因は倒木とみられています。

■強風の東京“真冬の寒さ”

 都心は正午の気温が9.3℃に。これは大みそかのころに匹敵する寒さです。

 各地を凍えさせる強烈な寒気。実はこの冬、さらなる試練が待ち受けていました。

手塚悠介気象予報士 「今年は、どか雪に注意」

 しかも「どか雪」の原因は、あのつらい猛暑に…。特に危険な時期と地域もありました。

 実は、この冬の雪は例年よりも強敵になりそうです。

■なぜ? 今年は「どか雪」に

 今年はなぜ、どか雪の恐れがあるのでしょうか。

手塚悠介気象予報士 「今年は猛暑の影響もあり、フィリピン辺りで海水温が高く、積乱雲が発達しやすくなっている。これが日本にどう影響するかというと、日本の辺りでは偏西風が南北に蛇行しやすくなる。こういった場合、偏西風の谷にあたる場所に強い寒気が流れ込みやすくなる」

 具体的に注意すべき場所と時期もあります。

手塚悠介気象予報士 「北日本から山陰の辺りまで広く日本海側、関東の北部の山沿いで注意が必要」

 この先クリスマスくらいまでは今回のような強い寒気は予想されていませんが、年末から年明けにかけて強い寒気が流れ込む恐れがあるということです。