2013年から3年間、国が生活保護費を大幅に引き下げたことは違法かを争った裁判で、仙台高裁は違法と認定し減額処分の取り消しを命じました。

 厚生労働省は2013年から2015年、物価の下落などを理由に生活保護費の支給額を全体で約670億円削減しました。

 これに対し全国の受給者が削減の取り消しを求めて裁判を起こしていて、仙台市では30代女性が国や市を訴えましたが、一審の仙台地裁は「判断の過程に過誤はない」などと訴えを退けました。

 25日の控訴審で仙台高裁の倉澤守春裁判長は「国が物価変動率のみを指標として引き下げたことは専門的知見との整合性を欠く」と指摘たうえで「裁量権の範囲の逸脱、乱用があり違法」として一審の判決を取り消し、原告の訴えを認めました。

 一方、国の損害賠償については認めませんでした。

 生活保護費をめぐる同様の裁判は全国29都道府県の地裁で31件起こされ、最高裁は2025年6月に引き下げは違法とする統一判断を示しています。