ホンダが最大6900億円の赤字に転落する見込みであることを発表しました。ガソリン車から電気自動車に大きくかじを切りましたが、裏目に出た形となりました。

■三部社長「変化対応できず」

ホンダ 三部敏宏社長(64) 「今回の判断については非常に重く受け止めており、影響を受ける取引先の皆様については一社一社丁寧に対応させていただく考えです」

 12日午後4時半から行われたホンダの緊急会見。上場以来、初めて赤字に転落する見込みになった理由の一つが去年1月に大統領に就任したトランプ大統領です。

トランプ大統領 「電気自動車義務化を終わらせることで、我々はアメリカの自動車産業を破壊から救います」

 電気自動車=EVからの脱却を推し進め、バイデン政権が進めた補助金を廃止しました。

 去年10月、三部社長はANNのインタビューでこう話しました。

「EVの成長が鈍化しているということが、逆に我々としてはチャンス。2030年以降はEVの時代が加速していると読んでいる」

 “EV時代をリードする”と笑顔で語った三部社長。1月には「ゼロから全く新しいEVを創造する」という決意からシンボルマークを刷新しました。

「米国ではご存じの通り環境規制の緩和が進みEV補助金が廃止されたことで、市場成長スピードが大きく鈍化。変化に対して柔軟に対応できなかった」

 ホンダは北米で生産予定だったホンダゼロのSUVとサルーン、そしてアキュラRSX、3車種の開発と発売の中止を決定。2025年度の最終損益は3000億円の黒字予想から一転、最大6900億円の赤字の見通しとなりました。

「このまま生産・販売フェーズに移行すると将来にわたってさらなる損失拡大を招く。今、私たち経営に求められていることは、過去を取り繕うことではなく、この現実を正面から受け止め、四輪事業を中長期的に成長できる構造へと転換する」

■専門家「評価している」

 ナカニシ自動車産業リサーチの中西孝樹代表アナリストは次のように評価しています。

「(ホンダの発表は)評価している。経営陣が今回損を一切残さない、出すものは全部出すという形で、しっかりとEV事業を清算したうえで、これから自分たちの競争力のあるハイブリッド車などへ経営として大きなリセットしたことを評価」

 最大で6900億円という赤字予想については…。

「ホンダには二輪事業という大きな柱がある。短期的に業績は四輪事業は苦しいが、二輪事業と金融事業が利益を出すので、会社が傾くこともなく動揺することはないと思う」

(2026年3月13日放送分より)