キャベツが1玉68円。春野菜が例年の半額ほどになっています。渇水が続いていたのに、なぜ野菜が豊作なのか。今、お得な野菜とその理由を探りました。

■キャベツ68円“半額”以下も

 東京・杉並区の八百屋さんの店先で出会ったのは…。

買い物客 「欲張って…本当に情けない」

 買い物袋3つ分、大量の野菜を購入した女性です。

買い物客 「タケノコ、新キャベツ、シイタケ、タマネギ…」

 袋の中は今が旬の春野菜がたっぷり。

買い物客 「(Q.安いと買っちゃう?)そりゃそうよ!だって、なんでもお高い時だから」

 一体どれくらい安いのでしょうか。

 開店前、店主が野菜を並べていくと目に付いたのは…。

文山青果 文山成晃店長 「キャベツ比べて遜色ない大きさですね、ブロッコリー。通常の1.5倍くらいあるけど、158円(税抜き)だいぶお買い得。今、通常の大きさで(一般的には)198円くらいだと思うので」

 神奈川産の春キャベツは…。

文山青果 文山成晃店長 「そこそこ立派な大きさで68円(税抜き)で販売できてる。普段は158円くらいだと思うので、だいぶ豊作でお買い得です」

 他にもレタスは1玉税抜き88円。新玉ねぎは4個で税抜き100円と春野菜が驚くほど安くなっています。

文山青果 文山成晃店長 「(全体的に例年より)3から5割安い」 「(Q.ここまで安いのは?)珍しい方だと思います」

 親子はお得なキャベツに興味津々。

40代の人 「春キャベツもすごく安い。普通のスーパーの(価格の)半額以下じゃないですかね」

 母親はキャベツにキュウリ、新玉ねぎなど春野菜と果物5点を買いました。

40代の人 「(合計で)600円しなかった。時間をかけて歩いて散歩がてら来てついつい買い過ぎちゃう。帰りが大変」

 まさに家計の味方の春野菜ですが、こんな疑問も…。

50代の人 「水不足って言われてた。今は大丈夫になったの?」

 そう。今年は1月から2月にかけて太平洋側を中心に記録的な渇水に。気象庁も30年に1度レベルの雨の少なさと農作物への影響に注意を呼び掛けていました。

 それなのになぜ、水が欠かせない春野菜がここまで安いのでしょうか。

■春野菜“渇水なのに豊作”なぜ?

 その理由を探るために向かったのは茨城県古河市の農園。収穫していたのは春野菜のサニーレタス。

鈴木農園 鈴木弘晃さん 「(Q.どのくらい収穫する?)100ケース、1500株くらい」

 渇水の影響を感じさせない豊作ぶりですが、当時は気が気ではなかったといいます。

鈴木農園 鈴木弘晃さん 「1月2月は雨ごいしようかと思うぐらい雨が降ってなかった」

 1月、この農園を取材した時は土が乾ききっていました。

鈴木農園 鈴木弘晃さん 「この通路の部分はカラカラ状態。歩くとすなぼこりが立つような乾いていた状況だった」

 ところが、状況は先月に入って一変。

鈴木農園 鈴木弘晃さん 「かかとが埋まるぐらい水分があるんですよ。音も聞こえますよね。これぐらい水分があるので」

 3月1カ月間の降水量は58.5ミリ。1月の15倍以上の雨が降り、土がよみがえったといいます。

 カラカラが一転したのは茨城県だけではありません。

 1月から2月の降水量のデータを見ると、列島の太平側は平年の20%未満を示す濃い茶色で埋め尽くされていましたが…。

 3月からの一カ月は広い範囲で平年以上の雨量となっています。

 さらに暖かさも春野菜の追い風になりました。3月の古河市の平均気温は10.0℃。平年よりも2℃近く高くなっていました。

 先月からの“恵みの雨”と平年以上の暖かさで農園のレタスは急成長。その結果…。

鈴木農園 鈴木弘晃さん 「結構、でかいですよ。本当に早く収穫しないとやばい」

 例年のものと比べてもひと回り以上、大きいサニーレタス。

鈴木農園 鈴木弘晃さん 「どんどん大きくなるので本当に収穫に追われている」

 こうした大豊作が春野菜が安くなっている大きな理由でした。