ニチレイの冷凍食品などが出荷を停止した問題についてです。「システム障害」が起きると、なぜ商品が届かなくなってしまうのでしょうか。現場を取材すると、その理由が見えてきました。
■ニチレイ問題“流通”影響なぜ?
サイバー攻撃によるシステム障害が発生した冷凍食品大手のニチレイ。
明治や江崎グリコでも冷凍食品やアイスの一部が出荷できないことが分かりました。
商品はあるはずなのに、なぜ届かないのでしょうか。
物流に詳しい未来調達研究所 坂口孝則さん 「現代の物流センターは、どのパレットにどんな在庫があって、それをいつどの車両で、どの順番で出荷するかをシステム管理している。そのシステムが使えなくなった時に在庫が迷子になる。いわゆる在庫の迷子化現象が起きてしまう」
最先端の物流センターはどうなっているのでしょうか。ニチレイとは別の倉庫を取材しました。
XNETWORK 所沢センター長 轟木和誠さん 「(Q.何℃ですか?)今、こちらの区画はマイナス25℃の温度帯」
猛暑日が相次ぐなか、ひときわ寒い場所。それもそのはず、室温はマイナス25℃。
埼玉県にある冷凍倉庫では各企業の商品を短期間から保管・管理します。その倉庫の特徴は…。
XNETWORK 所沢センター長 轟木和誠さん 「人が全く立ち入ることなく完結する設備」
24時間体制で商品が運ばれてきますが、人はいません。マイナス25℃と人が作業するには過酷な状況のため、コンピューターで集中管理します。
その管理を行う事務所を訪ねると…。
XNETWORK 所沢センター長 轟木和誠さん 「事務所はNASA(アメリカ航空宇宙局)の管制室をイメージ。コックピット(事務所)でセンター長が倉庫状況をリアルタイムで管理できる」
搬入された商品のスペースや保管温度、搬出される商品の管理などを一括で行う事務所です。
商品の出し入れも可視化しています。
XNETWORK 所沢センター長 轟木和誠さん 「現場にいなくても現場の状況、外で起きていること、倉庫にどれだけ荷物が入っているか、機械がどう動いているか分かる」
ほとんどの作業はシステム化されているため、サイバー攻撃に対する対策にも力を入れています。
XNETWORK 所沢センター長 轟木和誠さん 「(Q.サイバー攻撃にあったら?)基本的にサイバー攻撃を受けるセキュリティーディスクを最小化している。モニターすべて独立したシステムで動いている。すべてネットワークでつながっていると攻撃を受けやすいが、弊社は独立しているので攻撃を受けにくい。サイバー攻撃受けると受発注システムがダウンするリスクはあるが、メールやファクスなどアナログのやり取りで荷物を届けることは可能」
ネットショッピングで商品がすぐ届き、小売店に旬の商品が数多くそろう裏側に構築された物流システム。
ニチレイは大手だけに今回の余波は小さくないと話します。
物流に詳しい未来調達研究所 坂口孝則さん 「ニチレイグループの大きさ、全体のシェアの10%弱を抑えて、かつ年間5000社ぐらいに対して利用する倉庫でもある。やや広範囲で、そこまで大きくない影響が2、3週間続くか」