中国の駆逐艦が日本のEEZ(排他的経済水域内)内で射撃訓練を行ったことが分かりました。今、中国が軍事演習を活発化する狙いは、どこにあるのでしょうか。

■官房長官「危険を及ぼしうる」

 防衛省が提供した写真には左側に中国海軍のミサイル駆逐艦。右側にロシア海軍のフリゲート艦が写っていました。

 中ロの海軍がそろって何をしているのか…。

 日本時間の20日夜、イギリスを訪問中の小泉防衛大臣が講演で明らかにしました。

小泉防衛大臣 「今この瞬間も中国とロシアの海軍艦艇が日本周辺海域で共同航行作戦を実施している。両国は週末、日本の排他的経済水域内で実弾演習を行った」

 中国とロシアによる軍事演習。防衛省によりますと、19日、沖ノ鳥島の南西約330キロの海域で中ロの艦艇が合わせて4隻確認されました。

 そしてその後、中国のミサイル駆逐艦が日本の排他的経済水域の中で機関銃による射撃訓練を行ったといいます。

木原官房長官 「中国海軍の艦艇から周辺の船舶に対し、訓練の直前に射撃訓練を実施する旨と期間・場所について無線により連絡があり、警戒・監視中であった海上自衛隊の護衛艦が聴取している。政府としては、周辺の船舶の航行に危険を及ぼし得るものとして中国に対し、外交ルートを通じて申し入れを実施した」

 中国とロシアは先月から今月にかけても爆撃機の共同飛行や海軍の共同演習を実施しています。

木原官房長官 「今回の共同航行についても両軍の軍事面での連携強化に向けた動きの一環であると認識。海上自衛隊の艦艇及び航空機により適切に警戒・監視・情報収集を実施」

■なぜ今 演習活発化の狙いは?

 さらに中国は今月6日、戦略原子力潜水艦から訓練用の模擬弾頭を搭載したミサイルを太平洋に向けて発射しています。

 軍事演習を活発化させる狙いはどこにあるのでしょうか。

中国総局 尾崎圭朗記者 「中国は着々と軍備を増強している。中国は防衛政策などを巡って、日本が最近『新型軍国主義の道を進んでいる』などと批判。中国側の狙いとして、アメリカやフィリピンなどとの連携を強める日本への牽制(けんせい)。中国は習氏の悲願である『台湾統一』に向けて準備を進めている。アメリカや日本を定期的に牽制するような行動が有効かつ必要だとみている。ウクライナ侵攻を巡って味方が少なくなったロシアを助けるような形で接近。お互いの思惑が一致しながら軍事面での連携を強化している」

 中国は日本側の申し入れに対して「沖ノ鳥島は島ではなく岩なのでEEZを主張できない」と従来の主張を繰り返したうえで、合法的な行動を中傷し脅威をあおり立てることで再軍事化を加速させる口実を探していると反発しています。