福岡県議会で金銭授受の疑惑があがっている中尾正幸副議長が、24日、突然議員辞職を表明しました。一方で疑惑については改めて否定し、告発した議員に対して告訴する方針です。

■金の受け取り 改めて否定

 福岡県議会の中尾副議長の辞職会見は、24日午後1時から始まりました。

「謹んでおわび申し上げます。ご迷惑をおかけし大変申し訳ございませんでした」 「副議長の職並びに県会議員の職を辞する旨を蔵内議長にお伝えし、辞表を受理していただきました」

 議員辞職の理由などを記者に追及される中、会見が1時間以上過ぎると…。

「もう大概長くやっているので、よろしいんじゃないでしょうか」 「もういいやろ。もう…」

 福岡県の吉松源昭県議が、議会の議長ポストを巡り、自民党の県議団の幹部らにおよそ2000万円を渡したと告発。

 その金銭授受のやり取りを録音したとされる音声データがあります。

中尾氏とされる人物 「10月17日に会長のところでもいいやないと“荷物”大きいけん」 「ちょっとね“大金”やけんね。管理しとかんと」

 中尾氏は、金銭の授受について、改めて否定しました。

「何度も申し上げますが、私はお金を受け取っていません。事実無根であります。金銭の授受は、絶対にありません。正副議長のポストを金で買うようなことは断じて許されない行為であります」

 24日の会見で中尾氏は、潔白を主張しているにもかかわらず、議員辞職を選んだ理由をこう明かしました。

「誰一人、私を信じていただけなかった。私に対する県民の信頼がない限り、議員の職を続けるべきではないと思っています」 「事務所の電話が鳴りやまなかったので、全国の皆さん、そういうお怒りがあるのかなと思いました」

■“師匠”蔵内議長「痛恨の極み」

 告発した吉松県議が、当時所属していた自民党内で金銭の授受のみならず、「高級料亭での会食代」「お車代」なども負担していたと主張する一方、現議長の蔵内勇夫氏を含む自民会派の重鎮らは疑惑を全面的に否定しています。

蔵内議長 「日本で一番悪い男が蔵内勇夫だと、こう言われておりますんで」 「(Q.そういった批判については?)謙虚に受け止めております」

 蔵内議長は23日、官邸を訪れ、高市早苗総理大臣と懇談していました。

「(Q.総理からお話は?)頑張れというような目で見ていただいたと思います」

中尾前副議長 「(Q.中尾氏にとって蔵内議長とはどういう存在?)大きな存在です。やっぱり政治の師匠でもありますし、ずっと私を支えていただきましたので、しっかりとついて行きたいと思っています」

 今回、中尾氏の辞職届を受理した蔵内議長はこうコメントしています。

「私の議長就任以来、これまでは副議長としても本当に良く私を支え、議会運営にも貢献してくれましたので、彼を失うことは、私はもちろん、県議会にとっても大きな損失であり、痛恨の極みです」

■告発議員を告訴する方針

 金銭の授受などを告発した吉松県議に対し、中尾氏は次のように述べました。

「吉松さんに対しては、名誉毀損で刑事、民事、弁護士の先生と相談して告訴いたします」 「(Q.訴えると決断された理由は?)ずいぶん名誉を傷つけられてますよね。そういう中から、今、弁護士の先生と相談しているところであります」 「(Q.ご自身の主張が認められるという自信は?)あります」

 中尾氏の会見を受け、金銭授受の疑惑を告発した吉松県議は…。

「金銭の授受、少なくとも1000万円の時には、中尾議員は立ち会ったし、翌年の400万円については中尾議員は受け取った、預かったわけですから、そういった意味では授受はあったわけですから、否定されたのは残念です」

 中尾氏が吉松議員を名誉毀損で訴える準備をしている件については、真っ向から争う構えです。

「終始私が述べていることは真実、事実でありますから、名誉毀損で告訴されても司法は事実に基づいて判断をされるものと信じているので全く意に介しません」

■第三者委員会設置は

 今回、議員辞職を表明した中尾氏。来年春には統一地方選挙がありますが…。

中尾前副議長 「現時点では何も考えていません」 「(Q.出るかもしれない?)本当に現時点では考えていません」 「(Q.政治家を引退するという趣旨ではない?)政治家を引退する?政治は大好きなんで、議員は辞職しますけど、活動は続けてもいいんじゃないでしょうか」 「(Q.政治のどういうところが好き?)いやー、どういうところ…それはもう肌感です」

 24日、福岡県の服部誠太郎知事は、今回の金銭授受疑惑について第三者委員会を設置すべきか問われるとこう答えました。

「やはりしっかりと自律的に、どういうふうな対応をとっていくのかということを、議会において判断されるべきと思います」

(2026年7月25日放送分より)