サンドウィッチマンの伊達みきおさんが、脳梗塞の発症を公表しました。
脳梗塞は誰にでも起こりうる病気で、早期発見が肝心です。
仙台市太白区にある脳や神経疾患の専門病院、広南病院副院長の矢澤由加子医師に聞きました。
矢澤由加子副院長「脳梗塞は、脳の血管が詰まってしまう病気です。血管が詰まってしまうと心臓からの血液が脳細胞に届かなくなってしまうので、血液で運ばれる酸素や栄養が脳細胞に届かなくなって、脳神経が壊れてしまう」
脳梗塞の死亡率は約1割程度ですが、矢澤医師ば他の問題を指摘します。
矢澤由加子副院長「脳梗塞の場合には亡くなることが怖いというよりは、後遺症が残ってしまって元どおりの生活ができなくなってしまうというところが1番、患者さんへの不利益」
脳梗塞の後遺症は体の片側がまひしたり、言葉が出にくくなったり目が見えなくなったりと様々です。肺炎など合併症が原因で、死に至るケースもあるということです。
特に、時間が重要です。
矢澤由加子医師「脳梗塞は脳卒中の中でも、特に発症から治療開始までの時間が早ければ早いほどいいと言われています」
血管が詰まった直後、脳の細胞はすぐに全てが死んでしまうわけではありません。
生きている細胞があるうちに血流を再開できれば、回復できる可能性があります。
このため、脳梗塞の治療には時間の制限があります。
血栓を溶かす薬の投与は、最後に元気だった時間から原則4時間半以内とされています。
矢澤由加子医師「病院に来てからの検査の時間などを考慮しますと3時間半、おかしいなと気づいてから病院まで3時間半という短い時間の中で来ていただきたい」
更に、重症な人にはカテーテルを使って血栓を取り除く治療もあります。こちらは24時間以内が適用の目安です。
矢澤由加子医師「こちらも早く来ていただければ早く来ていただいただけ、壊れる神経の数は少なく済みますので、1分でも早くいらしていただきたいと思います」
脳梗塞に気付くポイントは、FASTです。
FはFACE、顔です。顔の片側がゆがんでいないか。
AはARM、腕です。両腕を上げてみて片方だけ下がってこないか。
SはSPEECH、言葉です。ろれつが回らない、言いたいことが言えない、話がかみ合わない。こういった症状が代表的なサインです。
最後のTはTIME、時間です。F・A・Sの症状が出たら時間との勝負です。
ここで注意すべきは、症状が軽いからと様子を見ないことです。
例えば手足が完全に動かないほどではなくても、片側だけ動かしにくい。言葉が少し出にくい。その場合でも脳梗塞の可能性があります。
矢澤医師は症状が出たら、すぐに救急車を呼んで欲しいと話します。
軽い症状だと、救急車を呼ぶことを躊躇してしまうかもしれません。そうした場合は、かかりつけの病院などに相談する方法もあります。
内科の医師でも脳梗塞のサインを把握しているため、必要に応じて専門の医療機関を紹介してもらえます。
判断に迷った場合は、電話#7119に相談することも1つの手ということです。
脳梗塞は、高齢者だけの病気ではありません。
発症のピークは70歳を過ぎたあたりですが、40歳ごろから発症する人の割合が増えてきています。
特に、生活習慣病は脳梗塞のリスクを高めるとされ、中でも高血圧は大きなリスクの1つです。
矢澤医師は「健診で血圧や血糖値などについて指摘されたことがある人は、放置せず定期的に検査や治療を受けることも大切」と話しています。
脳梗塞は誰にでも起こる可能性があります。だからこそ顔、腕、言葉に異変があったらFASTを思い出してください。
おかしいと思ったら一刻も早く医療機関へ行ってください。
早く気付くことが、その後の生活を守ることにつながります。