厚生労働省などが、帝王切開などを伴った出産を表現する「異常分娩(ぶんべん)」を原則使用しないよう見直すことが分かりました。

 出産時に帝王切開や吸引分娩などの処置が行われた場合に、処置内容とともに「異常分娩」という表現が用いられてきました。

 一方で、いわゆる医療処置がない出産は「正常分娩」とされます。

 これに対し厚労省は、妊産婦への配慮に欠けるとして、速やかに「出産育児一時金」の請求書には保険診療の有無を記載するように変更します。

 また、都道府県に向けた文書でも修正を検討するほか、民間の保険会社に変更した旨を周知するということです。

 日本産科婦人科学会によると、7月に産婦人科医らを対象に実施したアンケートでは、「異常分娩」の表現を「回避すべき」との回答が8割を超え、「使用しないことで支障がある」との回答は3%以下だったということです。

 この結果を踏まえ、学会は年内にも、全国の産婦人科医に向けて家族への説明や文書などでこれらの表現を原則使用せず、具体的な処置や診断名を用いるよう周知する方針です。

 こうした表現は母子手帳で令和5年度以降、用いられていないものの、産婦人科医の初診時にこれまでの出産歴を記載する際に用いられる場合があるということです。