下水の中に含まれる新型コロナウイルスの量を調べ、仙台市の向こう1週間の感染者数を予測している東北大学の佐野教授が、7日に最新のデータを公表しました。

 仙台市の今週の感染者数は、過去最多になると予測しています。

 東北大学大学院工学研究科の佐野大輔教授のグループは週に2回、仙台市内の下水処理場から下水を採取してPCR検査を行い、検出された新型コロナウイルスの量から次の1週間に発生する感染者数を予測しています。 1月から今週までの実験結果をまとめたグラフです。赤い線で示したものが研究による予測値で、青い線で示したものが実際に確認された感染者数です。

 1月10日以降、予測値、実測値ともに急激に増加していて、先週は2406人の予測に対して、実際に確認された感染者数は過去最多の2718人でした。

 今週の仙台市内の感染者数は、前の週の実測値を173人上回る過去最多の2891人と予測されています。

 東北大学大学院工学研究科佐野大輔教授「予測値が実際の値に追いついているところがあり、今週の予測も更にその幅は狭まると思っています」

 「予測値が2900ぐらいですので、3000前後ぐらいではないかなと考えているところではあります」

 佐野教授は「感染者数の伸び率は鈍くなっているが、下水の中に含まれる新型コロナウイルスの量はこれまでで最も多くなっている」として、引き続き最大限の警戒を継続するよう呼び掛けています。

 東北大学大学院工学研究科佐野大輔教授「より身近に感染した方がこれまでと比べて非常に高い確率でいるということかなと思いますので、日常生活の中で常に気を付けて過ごしていただくことが大事だと思います」