発熱外来を開設し、更にワクチン接種を行っている仙台市内の医療機関から悲鳴が上がっています。

 急増する発熱患者を診ながらワクチン接種にも対応していますが供給量が少なく、接種の問い合わせに対し断る作業が発生していて、業務に支障をきたしつつあるということです。

 青葉区の土橋内科医院では、1月からモデルナ製のワクチンを使って3回目の接種を行っています。 多い日では、予約を含め1日に100件ほどの問い合わせが入るということです。

 しかし、仙台市から届くワクチンの量は希望量に対して2月上旬は4割、2月下旬は8割にとどまっていて、大規模接種センターを案内しているということです。

 土橋内科医院小田倉弘典院長「電話が先週から鳴りっぱなし。1人1人時間をかけて説明するのでその分、電話回線が埋まってしまう」

 基礎疾患があり、かかりつけ医に接種してもらいたいという問い合わせが多く、理解を求めるのに時間も人も取られているということです。

 こちらの医院では発熱外来も設置していることから、急増する患者とワクチン接種の電話対応に追われ業務に支障をきたしつつあるということです。

 土橋内科医院小田倉弘典院長「ワクチンの予定が立たない。その上に発熱外来、一般業務でかなり多忙を極め、正直困っている状況」

 こちらの医院では十分なワクチンが供給されれば業務もスムーズに進み接種も加速できるとして、仙台市に対し現状の改善を求めています。土橋内科医院小田倉弘典院長「私たちのジレンマでもあり、患者さんのジレンマでもある。予定と違う事態が生じ得る場合には、できる限り早く我々診療所に伝えていただきたい」

 仙台市の担当者は「可能な限り対応しているが、供給が希望量に達していないのは把握している。県から配分されるワクチンの量が接種のスピードに追い付いていない」と話していました。

 今後、このギャップを埋められるように県と交渉し改善したいとしています。