食料品の寄付を募り生活に困っている人や支援団体に配る、フードバンクへの依頼が増加しています。背景にあるのは物価の上昇です。

 仙台市青葉区にあるボランティア団体、フードバンク仙台です。

 新型コロナの感染が拡大した2020年の5月から週3日、食料支援を続けています。

 フードバンク仙台川久保尭浩さん「2021年の夏以降、コロナが落ち着いて依頼件数が減っていった時期もあったが、今また再び上昇しているような状況です」

 フードバンク仙台が食料支援をした、月別の人数の推移です。

 宮城県独自の緊急事態宣言が出されていた2021年9月をピークに、食料支援の件数は減少傾向にありました。

 しかし、2022年4月には再び700人を超え、2021年の9月並みに増加しました。

 フードバンク仙台には「光熱費の高騰で食費にお金を回せない」「食料が高くて買えない」という声が寄せられています。

 フードバンク仙台川久保尭浩さん「支援依頼の件数だけでなく、深刻度でいうと今が一番深まっていると言える。1活動日当たり2、3日食べていない人が必ず見つかるという状況」

 フードバンク仙台では現在、食料品の提供に不足は生じていないものの、利用者が更に増えることに備え、寄付をしてもらえる企業や農家などを増やしたいとしています。