宮城県栗原市では、伝統の正藍冷染(しょうあいひやぞめ)の作業が始まりました。

 正藍冷染は、栗原市栗駒の千葉家が受け継いできた現存する日本最古の染色技法です。 染料となる藍に熱を加えず自然発酵させることから冷染と呼ばれていて、染めの作業ができるのは今の時期だけです。

 染め方には糸を染めてから織る先染めと、布にしてから染める後染めがあり、8日は先染めの技法で糸が染められました。

 県指定無形文化財の保持者である千葉まつ江さんが見守る中、4代目で長男の正一さんが着物に使う麻と絹の糸を染料が入った桶に浸し、染めていきました。

 そして、自宅前の二迫川の清流で洗い流すと美しい藍色が浮かび上がりました。

 千葉正一さん「染めた糸がどういう風に反物になって、着物に仕上がるか楽しみなんですよね。ぜひ見たいと思います」

 8日に染めた糸を使った着物は、2022年の秋以降に仕上がる予定です。