夏休みが明け集団生活の再開に伴い子どもたちの感染リスクが高まっています。こうした中、厚生労働省は5歳から11歳の子どもへの3回目接種を承認しました。その効果や接種に対して親はどうとらえるべきなのか専門家に聞きました。

 厚生労働省は5歳から11歳向けの3回目接種について、有効性や安全性が確認できたとして、ファイザー製ワクチンの使用を30日に正式に承認しました。

 宮城県内では5歳から11歳へのワクチン接種が3月から始まり、29日時点で全国平均を7ポイントほど上回る26.7%が2回目の接種を終えています。

 感染症やワクチンに詳しい長崎大学大学院の森内浩幸教授は、子どもの3回目接種の効果を次のように話します。

 長崎大学大学院森内浩幸教授「子どもの重症化は確かにすごくまれです。日本においては新型コロナにかかった時に命を落とす確率は0.0006%位です。でも0ではないんですね。

 ものすごくいっぱいの子どもたちが感染すれば、中には命を落とす子どももいる。現に2022年に入ってからもう20人くらいの子どもが亡くなっているわけです。

 ですのでそれを考えると、ほとんどすべては重症化しないといってもワクチンを接種していれば(万が一重症化した時に)その(亡くなる)確率を下げることができる」

 また、子どもへのワクチン接種は9月中にも保護者に対して接種への協力を求める努力義務となる見通しですが、接種させるべきなのでしょうか。

 長崎大学大学院森内浩幸教授「強く同調圧力をかけることが医学的に正しいかと言われると私には疑問だと思っています。これは大事だと思って子どもにさせていることと、親も不安に思っていることとでは、子どもさんが受けるストレスの大きさは全然違います。 ですので少なくとも保護者の人たちは、十分に納得をした家でお子さんに接種をしてほしいと思います」