宮城県栗原市の花山湖で、電気を使ったブラックバスの駆除が始まりました。ブラックバスによる被害は、冬のワカサギ釣りにも及んでいるということです。

 花山湖では11月から3月までワカサギ釣りが行われ、多くの釣り人でにぎわいます。 しかし、最近はブラックバスがワカサギを食べてしまい減少していることが問題となっていました。

 これまでは刺し網を使って駆除していましたが、在来魚が網にかかって傷むといった問題がありました。

 そこで花山漁協では、初めて電気を使った駆除を開始しました。

 県が所有する装置、先端のワイヤーから300ボルトの電気を水中に流し感電によるショックでブラックバスを気絶させます。

 作業は、電気による駆除で実績のある伊豆沼・内沼環境保全財団の職員の説明を受けながら進められました。

 伊豆沼では、この方法で2000匹いたブラックバスの成魚が50匹余りにまで減ったいうことです。

 伊豆沼・内沼環境保全財団藤本泰文主任研究員「在来の魚を傷つけることなく、ブラックバスだけを駆除することができるという効果があります。現在国内で使われている駆除方法の中では、一番効率的な方法だと思います」

 ブラックバスは、成魚1匹で年間500匹の在来魚を食べるといいます。

 30日は1時間余りで35匹を駆除しました。

 花山漁業協同組合千葉勝美組合長「これだけ駆除ができるとは思いませんでした。できるだけ我々は生態系を守りたいと思ってますので、大いに期待したいと思います」

 花山漁協では、この装置を1カ月間借りて週2回ほどのペースで駆除を進めることにしています。