政府は、紙の健康保険証を2024年秋に原則廃止しマイナンバーカードと一本化する方針を示しましたが、開業医などから怒りの声が上がっています。

 13日に河野デジタル大臣は会見で、紙の健康保険証を2024年秋に原則廃止し、マイナンバーカードに一本化することを明らかにしました。

 仙台市民「いいと思いました。便利になるから。書いたりするものも多いじゃないですか。それが結構省かれるみたいなことを聞いていいなと思いました」「管理しやすいっていう意味では良いのかなって思うんですけど、個人情報が漏れやすいんじゃないかなって思います」「面倒。顔認証したんだけどなかなか認証されなかったりちょっと時間かかったかな

 」一般の人からは賛否両論がありますが、宮城県の開業医や歯科医ら約1600人でつくる県保険医協会は、健康保険証の廃止に明確に反対しています。

 県保険医協会井上博之理事長「マイナンバーカードに拙速に保険証を統合させようということについては、はっきり反対だと表明できるかと思います」

 県保険医協会が会員を対象に実施したアンケートでは、回答した90人余りのうち、8割近くが反対でした。

 理由としては「性急すぎる」との声や、「個人情報の流出」への不安が多く寄せられました。

 歯科医師でもある井上博之理事長は、マイナンバーカードの普及が進まない中で、健康保険証の廃止が打ち出されたことに憤りを感じています。

 県保険医協会井上博之理事長「無理やりマイナンバーカードを普及させようとしていると。マイナンバーカードの普及の道具として使おうとしていることは、とてもけしからんと思います」

 県保険医協会では、近く健康保険証の廃止に反対する声明を出すことにしています。