遺体の写真から生前の似顔絵を作成する技術を伝える講習会が、宮城県警で開かれました。

 この講習会は、東日本大震災をきっかけに2012年から毎年開かれてて、鑑識課や地域の交番に勤務する警察官11人が参加しました。

 講師を務めたのは、鑑識技能伝承官の安倍秀一さんです。震災では、96人の遺体の似顔絵を描き、そのうち25人は安倍さんが描いた似顔絵が身元の判明の決め手となりました。

 参加者は写真から生前の顔を想像することの大切さを学んだ後、実際に写真を見ながら似顔絵を描いていきました。

 鑑識技能伝承官安倍秀一さん「待っている家族にお返しするためにしっかり分かるような似顔絵にして、身元を判明してもらいたいと思っている」

 参加者「技術の向上を図って似顔絵を公表して、多くの情報を得られるように上手く似顔絵を描いていきたいと思います」

 県警では現在、震災で身元の分かっていない6人の遺骨を保管していて、そのうち3人の似顔絵を公表しています。