東日本大震災からまもなく13年です。仙台市宮城野区で被災者の体験をまとめた文集の朗読会が開催されました。

 宮城野区の女性防火クラブ連絡協議会では、毎年震災で被災した人から聞き取った体験をまとめた文集の朗読会を開催しています。 2日、防火クラブのメンバーや中学生ら12人が、震災で家族を亡くした人などが書いた文章を読み上げました。

 「私、妻、次男の3人はひたすら逃げた。後ろを振り向くことなく必死に逃げた。しかし津波のスピードには勝てずに、3人とも津波にのまれてしまった」

 震災当初は自らの体験を伝えることをためらっていた被災者も、年月が経ったことで心境を伝えられるようになってきたということです。

 「朗読会は必要だと思います。当時実際に体験していない子どもたちがどんどん生まれてきているので」

 防火クラブではこれまでに95の体験談を文集にまとめていて、今後も聞き取りして発表していきたいとしています。

 みやぎ朗読会野田幸代会長「記憶というのは本当にどんどん薄れていくものでございますから、記憶の風化を防いでいこう。私たちも後継者を育てながら、朗読会を未来永劫続けていければと」