老朽化したビルの建て替えを進める、せんだい都心再構築プロジェクトの第1号となるビルがオープンしました。仙台市はビルに設けた支援拠点で、創業間もないスタートアップ企業の成長を後押しします。

 仙台市青葉区中央にオープンしたのは、NTT都市開発が整備したアーバンネット仙台中央ビルです。

 地上19階、地下1階建てで延べ床面積は約4万2000平方メートルです。5階から19階のオフィスフロアは、仙台駅西口エリア最大級の広さです。1階から4階のフロアは、人々を結ぶ巣のような存在を目指しYUINOSと名づけられました。

 新田智紀記者「2階には、起業して間もないスタートアップ企業などを支援するための相談窓口が設けられています。人材の確保や大型の資金調達などの解決に対応していくということです」

 仙台市では、企業の経営者や投資家などが専門的な立場から事業の拡大について助言する態勢も整える方針です。

 仙台市スタートアップ支援課酒井宏二課長「世界を変えるようなスタートアップを生み出していきたいと思ってまして、そのために皆さんを強く後押ししていきたいと思っています」

 3階には、4月から本格運用が始まる次世代放射光施設ナノテラスと専用のネットワーク回線で結んだ分析室も設けられていて、研究開発の拠点としても期待されています。

 NTT都市開発津路辻󠄀上広志社長「色々な交流が生まれてアイデアやビジネスプランがやり取りされて、そこでまた新しい化学反応が起こるその触媒になれば」

 アーバンネット仙台中央ビルは、老朽化したビルの建て替えを促すため仙台市が進めるせんだい都心再構築プロジェクトの第1号として建設されました。

 プロジェクトでは容積率が緩和されてより高いビルが建てられるようになったり、建て替えの費用の補助が受けられたりするなどの支援策が設けられていて、これまでに5つの事業が認定されています。