介護が必要な86歳の母親を宮城県多賀城市の公園に放置した罪に問われている男の裁判で、仙台地裁は懲役2年執行猶予4年の判決を言い渡しました。
起訴状などによりますと多賀城市桜木の無職、松田一明被告(58)は2023年10月、意識不明となった母親ときいさん(当時86歳)を、自宅近くの公園に放置した保護責任者遺棄の罪に問われています。
ときいさんは公園のベンチに座った状態で発見され、その後死亡が確認されました。
ときいさんは松田被告と2人暮らしで、介護が必要な状態でした。
19日の裁判で仙台地裁の須田雄一裁判官は「母親を未明の時間帯に放置した悪質な犯行であり、葬式代がかかるという身勝手な動機に酌むべき事情はない」と指摘したうえで「被告人は反省の言葉を述べている」として懲役2年の求刑に対し、懲役2年執行猶予4年の判決を言い渡しました。