宮城県岩沼市の海岸で保育士の女性の殺害された遺体が見つかった事件で、遺体を遺棄したとして逮捕された男は収入が安定せず借金をするなど、金銭的に苦しい状態だったことが新たに分かりました。

 佐藤容疑者の友人「正義感強いのもそうですけど、一番印象を受けたのはすぐかっとなって手を出しちゃうタイプなのかなと」

 死体遺棄の疑いで逮捕された岩沼市の佐藤蓮真容疑者(21)は4月12日の夜、岩沼市の海岸に太白区の保育士、行仕由佳さん(35)の遺体を遺棄した疑いが持たれています。

 佐藤容疑者について中学生時代から知る友人2人が、khbの取材に応じました。

 佐藤容疑者の友人「クラスメイトとちょっと言い争いになったことがあって。首根っこをつかんで蹴りみたいなことをして、少しかっとなりやすい性格だなと」

 地元のキックボクシングジムに所属する選手で、プロになったばかりだった佐藤容疑者は、事件の後に大事な試合を控えていたということです。

 佐藤容疑者の友人「相手がデビュー戦で負けた相手で、リベンジマッチも兼ねてベルトが懸っていたのでその試合があるのに、このニュースが出ちゃったんで」

 事件7日後の4月19日、警察は佐藤容疑者の車を押収して任意同行し佐藤容疑者は翌20日の試合を欠場しました。

 自らが出場する試合のチケットを自腹で購入し、行仕さんを含む知人に販売していたという佐藤容疑者は、チケットの利益はほとんど無くアルバイトを掛け持ちして生活していました。

 佐藤容疑者の友人「出場者が運営側からチケットを買って、手売りする仕組み。席を買った分は売らないと、本人的には買った分が戻らないわけなんで」

 更に、友人から金を借りることもあったといいます。

 佐藤容疑者の友人「1万貸してみたいな感じで、どうしてもピンチでちょっと少しみたいな、いいから貸してくれみたいな」

 捜査関係者によりますと、佐藤容疑者の自宅には複数の督促状が届いていたことが分かっていて、警察は生活状況が事件に影響していないか慎重に調べています。