羽田空港ターミナルビルを運営する子会社からの業務委託費を税務申告しなかったなどとして、東京国税局が都内のコンサル会社に約9000万円の申告漏れを指摘していたことが分かりました。

 申告漏れの指摘を受けたのは、元自民党幹事長の古賀誠氏の長男が代表を務める都内のコンサル会社「アネスト」です。

 関係者によりますと、アネストは羽田空港ターミナルビルを運営する「日本空港ビルデング」の子会社「ビッグウイング」から空港内のマッサージチェアの設置管理を巡って業務委託費を受け取っていました。

 しかし、実際にはアネストの下請けの健康機器販売会社が業務を担っていたということです。

 東京国税局は業務委託費や手数料などの収入があったにもかかわらず税務申告していなかったとして、アネストに対して2019年2月期までの5年間で約9000万円の申告漏れを指摘しました。

 無申告加算税や過少申告加算税を含め、法人税など約4000万円を追徴課税したとみられます。

 また、東京国税局はビッグウイングに対してもアネストへの業務委託費は経費として認められないとして1億円ほどの所得隠しを指摘しています。

 日本空港ビルデン」は、これらの金銭を巡るやり取りなどについて内部調査を進めていて、結果がまとまり次第公表する見通しです。