パソコンのウイルス感染を装い金銭をだまし取る、サポート詐欺の被害が後を絶ちません。怪しいサポート窓口を記者が直撃しました。

 「コンピュータのロックを解除するには、すぐにサポートに連絡してください…」

 4月27日にインターネット検索をしていた記者のパソコンに突然表示されたのは、ウイルス感染の警告画面です。

 マイクロソフトを装った画面には、サポートセンターを名乗る電話番号もあり、この番号に利用者を誘導し、ウイルス対策のサポートを名目に金銭をだまし取るのが、サポート詐欺の手口です。

 記者が実際に電話をかけると。

 サポートを名乗る男「もしもし、お電話ありがとうございます。こちらはウィンドウズサポートセンターです。ご意見をどうぞ」

 電話に出たのは、マイクロソフトのサポート」と名乗る男で、片言の日本語で話を続けます。

 サポートを名乗る男「これはね、絶対パソコンの中にトロイの木馬入っているから、これは絶対に一番危険なウイルスです」

 なれなれしい口調で危険性をあおる男は、キーボードの操作を指示します。

 サポートを名乗る男「お客様、Windowsのマークボタン押しながらローマ字のRボタン両方同時に押してください」

 伝えてきたのは、遠隔ソフトをダウンロードさせるためのURLです。

 記者が手を止めて質問すると。「本当に公式ですか日本人ですか?」

 サポートを名乗る男「心配しないでください。こちらはマイクロソフトですよ。私の名前はジャックウィリアムと申します。日本人じゃなくて、私アメリカ人です。だから私の発音はちょっと違うです。でも、マイクロソフトの仕事をやっています」

 記者「今アメリカからですか?」

 サポートを名乗る男「そうです。無料サポートですよ」

 記者「本当ですか。今アメリカでしたっけ」

 サポートを名乗る男「こちらは、いやいや違う。こちらは東京グランドセンターマイクロソフトですよ」

 日本にいるのかアメリカにいるのか記者の質問に動揺する男は、話が次第に支離滅裂になります。

 サポートを名乗る男「私の給料は1000万1年間に1000万円もらえます」

 記者「詐欺をしているから(儲かる)?」

なのではないですかと質問します。

 サポートを名乗る男「何?詐欺ですか?」

 記者「こういう詐欺、最近はやっているんですけど」

 サポートを名乗る男「あんた何言いたいですか。こちらは詐欺ではないですよ。マイクロソフトですよ」

 記者「詐欺じゃないんですね」

 サポートを名乗る男「もちろん詐欺ではないです。詐欺だったら金がいるんですけれども、こちらは無料サポート、1円もかからないです。 無料でやってるから」

 記者「公式では やっていないですよ」

 サポートを名乗る男「やってない、やってない」

 記者「他の人に代わってもらっても」

 サポートを名乗る透子

「みんな忙しい。 みんな忙しいがいるから」

 記者「でもサポートしてくれるんですよね」

 サポートを名乗る男「…」

 警察は「パソコンのエスケープボタンを長押しするか電源を強制終了して、不安な時は警察に相談してほしい」と話しています。