仙台市青葉区の東北労災病院移転計画は白紙となりましたが、郡仙台市長は宮城県の病院再編計画に疑問を呈し、引き続き県と市の協議を続けることを求めています。これを受け村井宮城県知事は14日の会見で、病院再編の必要性を強調するとともに、協議を続けていく考えを示しました。
村井宮城県知事「決して仙台市と揉めたいということではなく、大局的に仙台医療圏を俯瞰したら私のやっていることは分かっていただけると思う」
県の仙台医療圏の病院再編計画では、東北労災病院を単独でも富谷市に移転させる構想でしたが、病院側の経営状況を理由に白紙になりました。東北労災病院は現在の場所での存続が決まっています。
仙台市の郡市長は13日、富谷市などが別の病院の移転を公募していることなど病院再編の動きに改めて不信感を示しました。そのうえで県に対し、今後の医療提供体制について引き続き協議していくことを求めました。
郡仙台市長「東北労災病院が現地存続となりましたが、また同じ事の繰り返しになる。また同じ問題が出てくるとなると、これは何て言ったらいいのか非常に私にとっては難しい」
これに対し村井知事は14日の会見で、仙台医療圏では仙台市に病院が集中しているため、病院の再編が必要であると従来の主張を繰り返しました。
村井宮城県知事「仙台市の病院はほとんど赤字。黒字にしようとするなら患者を集めるか、誰かがお金を入れなければいけない。仙台市さんお金を入れるんですかと確認したいってことです」
村井知事は県と市の主張は平行線だとしつつも、引き続き協議を行っていく考えを示しました。
村井宮城県知事「県と仙台市の職員同士が協議をやっても私と市長がやっても、なかなか平行線だと思う。もうずっと平行線だとは思うんですが、諦めずにずっと担当者同士で話し合いは進めていけるようにしていきたい」