日本時間16日に行われた、3年ぶりのロシアとウクライナの直接協議は2時間弱続きましたが、双方の主張に隔たりが出た模様です。ウクライナ側は「ロシア側の要求が非現実的」だと反発しています。

■ロシア 30日間の即時停戦を拒否

 世界中のメディアが注目した、ロシアとウクライナの停戦協議。トルコ・イスタンブールの会場は、物々しい雰囲気に…。

 ゼレンスキー大統領はプーチン大統領との首脳会談を要求していましたが、ロシア側は応じず。協議の前から火花を散らしていました。

ゼレンスキー大統領 「ロシアの代表団はお飾りにすぎない」

 結局、“高官級”となった直接協議は、日本時間16日午後7時半すぎに始まりました。

 ロシアの代表団はメジンスキー大統領補佐官が。対するウクライナの代表団はウメロフ国防相が率います。

 およそ3年ぶりに相対した両陣営。視線をそらすことなく、鋭い眼光でウクライナ陣営を見つめるメジンスキー大統領補佐官。参加者の強張った表情から、対立し合ってきた両国の関係性がうかがえます。

トルコ フィダン外相  「モスクワとキーウの代表団は和平に至るか、破壊的な紛争を継続するかを決めなければならない」

 仲介役のトルコのフィダン外相が早期停戦を訴えましたが、直接協議は2時間弱で終了。交渉は難航した模様です。

 ウクライナメディアによりますと、ロシアはウクライナが求めていた無条件での30日間の即時停戦を拒否しました。

 停戦受諾の条件として、ロシア軍が未制圧のウクライナ領土の一部から、ウクライナ軍の撤退を求めたということです。

 ウクライナの外交筋は、「ロシアの要求は非現実的だ。これまでの議論をはるかに超えている」と批判しています。

■EU委員長がロシアへの制裁強化の準備を明かす

 中東を外遊し、「協議に進展があればトルコに立ち寄るかも」と言っていたトランプ大統領でしたが…。

「国へ帰る時だ。娘に赤ちゃんが生まれた。帰国して小さな赤ん坊が見たい。その後、仕事に戻る。ロシアとウクライナがどうなるか見極めよう」 「(Q.プーチン氏にはいつ会うのか?)状況が整えばすぐにだ。今すぐ行ってもいいが、まずはかわいい孫に会いたい」

 一方、EU(ヨーロッパ連合)のフォンデアライエン委員長は、ロシアへの制裁強化の準備を明かしました。

「彼(プーチン大統領)は平和を望んでいないので、私たちは圧力を強化する必要があり、新たな制裁パッケージを策定している」

(「グッド!モーニング」2025年5月17日放送分より)