農林水産省がまとめた全国のスーパーでの米の平均価格の推移です。直近の1週間では5キロ当たり3920円と前の週から値下がりしましたが、依然として高止まりが続いています。
食料品の値上げも止まりません。民間の調査会社によると、7月から1952品目の食品が値上げされる予定で、分野別では調味料が最も多く1445品目、酒類・飲料が205品目などとなっています。
こうした影響は、生活に困っている家庭に食料支援を行うフードバンクを影を落としています。
宮城県富谷市のふうどばんく東北AGAINは、一般家庭や企業から食料品の寄付を募ってひとり親家庭やこども食堂などに寄贈しています。
しかし、今は、米の価格高騰や物価高の影響で食料不足に陥っていると言います。
政府は、米不足や米の価格高騰を受け2月からフードバンクへ備蓄米の無償交付を始めました。
これまではこども食堂など利用者を直接支援する団体が対象でしたが、新たにフードバンクが加わりました。
NPO法人ふうどばんく東北AGAIN高橋尚子副代表理事「1箱に10キロの物が3袋入って30キロ単位で箱ごとで届きます」
フードバンク1団体につき前年の食品取扱い実績の5分の1以内で、50トンを上限に支援されます。現在は、この制度を利用することで、足りない米を確保しているということですが。
NPO法人ふうどばんく東北AGAIN高橋尚子副代表理事「備蓄米があることで、お米の部分は何とか確保することができて何とかなっているけど、今、おかずが無い状態にはなってますね」
缶詰やレトルト食品などのおかずとなる食材は、常備ができていた2023年に比べると現在は10分の1ほどに減っています。
NPO法人ふうどばんく東北AGAIN高橋尚子副代表理事「(価格が高い)お米を買うためにどこを我慢するかとなると、おかずを我慢したり、他のものを我慢したりすると余剰品が出てこないですよね。寄付に回すところまで食料品が余らなくなっていると思います」
物価高の影響で、生活に困窮する家庭が増加しフードバンクを利用したいという問い合わせも増えていますが、十分な支援ができず頭を悩ませています。
NPO法人ふうどばんく東北AGAIN高橋尚子副代表理事「(生活困窮者が)バランスの良い食事を、お腹が空いていてもお金が無くても取れるように、私たちも支援していきたい」
khb東日本放送も、仙台市太白区あすと長町の本社1階にフードボックスを設置し、フードバンク活動を支援しています。