宮城県各地でクマの目撃が相次いでいます。20日は仙台市青葉区の台原森林公園と、仙台市宮城野区の七北田川河川敷です。

 照井眞貴記者「クマは仙台市科学館もほど近い岩石園を抜けて、北側の森林に入っていったとみられています」

 20日午前5時半ごろ、台原森林公園にある岩石園近くで「南から北にクマが歩いて行った」と散歩をしていた人から通報がありました。

 クマは体長1メートルほどで、けがをした人はいませんでした。

 公園では青葉区の職員が注意を促す看板を設置するなど、対応に追われました。

 台原森林公園でのクマの目撃は、今シーズン初めてです。

 青葉区公園課の職員「最近多いですね。前年も台原で出て看板を設置しました」

 20日午前5時45分ごろには、仙台市宮城野区岩切の七北田川河川敷でも体長約1.3メートルのクマが目撃されています。下流方向に立ち去ったということです。

 更に20日午前11時40分ごろには、宮城県名取市相互台東1丁目の住宅街近くで、道路を走る体長約1メートルのクマが目撃されました。

 周辺では他にも目撃情報が3件寄せられていて、名取市や警察が警戒に当たっています。

 宮城県は目撃情報が相次いでいることを受け、全域にクマ出没警報を出して警戒を呼び掛けています。

 市街地でのクマの出没が相次ぐ中、自治体の判断で発砲できる緊急銃猟の訓練を宮城県の丸森町と角田市が合同で実施しました。

 前年に続き2回目の訓練には関係者35人が参加し、より危険度が高い人里が近い想定で行われました。

 緊急銃猟は猟銃使用の必要性や住民の安全確保など4つの条件を満たす必要があり、当てはまるかを検討してから発砲までの流れを確認しました。

 指導した角田警察署の担当者はハンターらに、銃弾が跳ねても周囲や自分に危害が及ばない距離から命中率が最も高いタイミングで発砲することが大事と説明しました。

 丸森町農林課八巻義和課長「どこにクマが出没するか分かりません。連携を図って人的被害が無いように、スピーディーな態勢を取って対応してまいりたい」

 丸森町と角田市は今後も定期的に訓練を実施する予定です。

 クマによる人身被害が相次いでいることを受け、環境省はこれまで地域ごとに異なっていた調査方法を統一し、6月下旬から東北地方で個体数調査を始めます。

 クマの個体数調査は宮城県を含む東北地方の6つの生息域で行われ、6月下旬から約800台のカメラを設置します。

 餌でクマを呼び寄せて動画用のカメラで胸にある月の輪模様を基に個体を識別する方法と、静止画用のカメラで通過するクマの頭数を記録し個体数を推計するといった2つの方法で行われます。

 クマの個体数調査はこれまで地域ごとに方法が異なり、実態が十分に反映されていないと指摘されていました。

 環境省は、全国23の生息域で2年から3年かけて調査を完了させる方針です。