東北地方で最大震度5強を観測した地震から5月20日で1カ月です。地震の後、震源の周りでは巨大地震を誘発する恐れがあるスロースリップが活発になっていて、専門家は近いうちに地震が起きるかは分からないとしつつ、備えの再確認を呼び掛けています。

 4月20日夕方、三陸沖を震源とするマグニチュード7.7の地震があり青森県で震度5強、宮城県では登米市と涌谷町で震度5弱を観測しました。

 地震について5月14日に政府の地震調査委員会が報告会を開き、震源の周りでスロースリップが活発になっていると発表しました。

 東北大学災害科学国際研究所遠田晋次教授「所々で地震を起こさずにプレートの境界がずるずる滑る現象がどうやら起こっているらしいと。その周辺がひずむことによって地震が起こりやすくなると」

 日本海溝では海のプレートが陸のプレートの下に年間数センチずつ沈み込んでいます。 この時に、境界面にはプレート同士が張り付いて動かない固着域が現れます。

 固着域がひずみに耐え切れず、一気にはがれることで地震が起きます。

 スロースリップは、プレート境界面の弱く張り付いた部分がはがれ、わずかにずれ動く現象です。

 スロースリップが固着域の周りで起きると、強く張り付いた部分を引きはがそうとより負荷がかかり、巨大地震を誘発する恐れがあります。

 東北大学災害科学国際研究所遠田晋次教授「東日本大震災が発生する前の2011年2月ですね、スロースリップが起こっているんじゃないかと推定されるような活動があったと」

 スロースリップについて地震活動に詳しい東北大学の遠田晋次教授は、三陸沖では大きな地震が起きた後によく見られる現象と指摘したうえで、確率は明らかになっていないが、巨大地震につながる可能性もあるため、日頃の備えを再確認してほしいと話します。

 東北大学災害科学国際研究所遠田晋次教授「基本的なことですよね。家具の固定とか避難場所の確認とか連絡をどう取り合うかとか、それから非常用持ち出し袋とか。普段と変わらずに、時々こういうことで思い出していただいて再点検するというような備えで良いんじゃないかと思います」

 5月15日に宮城県沖で発生した震度5弱の地震は、4月20日に三陸沖で発生した地震とは直接の関係は薄いということですが、改めて、備えの確認をお願いします。