アメリカのトランプ大統領はNATO=北大西洋条約機構の集団防衛の原則を定めた第5条について、アメリカが順守するかは「定義による」と述べました。

トランプ大統領 「定義による。第5条には複数の解釈がある。だが、彼らと友人であることに注力している」

 NATOの条約第5条は加盟国が1国でも攻撃を受けた場合、加盟国全体への攻撃とみなし、集団的自衛権を行使できると定めています。

 トランプ大統領は24日、NATO首脳会議に向かう途中、記者団から第5条を順守するか問われたところ、「定義による」「様々な解釈がある」と疑問を示しました。

 そのうえで「私は命を救うことに取り組んでいる」とし、第5条の正確な定義は会議の場で説明するつもりだと述べました。

 トランプ氏はこれまでにもNATOからの脱退を示唆したこともあり、発言の真意を巡ってロシアからの脅威に直面する加盟国の間に懸念が高まることになりそうです。