相続税などの基準となる2025年の路線価が発表され、宮城県の上昇率は東京都や沖縄県などに次いで全国4位となりました。宮城県で最も上昇率が高かったのは、多賀城駅前の通りで仙台市周辺の上昇が目立ちます。

 路線価は主な道路に面した土地の評価額で、相続税や贈与税を算定する際の基準になります。

 宮城県平均は13年連続の上昇で、上昇率は4.4%と前年より0.7ポイント低くなりましたが東京都、沖縄県、福岡県に次ぎ4位でした。

 宮城県で上昇率が最も高かったのは、仙台圏の1つ多賀城駅北線通りの9.5%で、1平方メートル当たりの路線価は11万5000円でした。

 西山総合鑑定所西山敦さん「多賀城市が元気がいいのは、東北学院大学の跡地の開発などで市が積極的に都市計画を変えたりとか、仙台市に比べてまだ割安感があるといったところが理由なのかなと」

 一方で、気仙沼市や登米市の通りの路線価は下落しています。

 西山総合鑑定所西山敦さん「仙台圏の土地価格の上昇が郡部、市町村の下落を補っていると。中心部の仙台市、仙台圏とそれ以外みたいな形で二極化が広がっていくのかなと」 

 路線価が宮城県で最も高かったのは、69年連続で旧さくら野百貨店が面する青葉区中央1丁目の青葉通でした。1平方メートル当たりの価格は370万円でした。
 

不動産鑑定士の西山さんは「仙台市や仙台圏の地価は利便性の良い場所を中心に今後も上昇するものの上昇幅は小さくなる」とみています。