4日も各地で猛暑日が相次ぐなか、夏を彩る「風物詩」に異変が起きています。

 福島市内。太陽は顔をのぞかせますが、激しい雨が道路に打ち付けています。宮城県では7月として過去最大の雨量を観測しています。本格的な夏は、いつもより早く訪れようとしています。

 気象庁は東海地方で平年より2週間以上早く梅雨明けを発表しました。

 夏の訪れとともに、三重県の鈴鹿サーキットパークではプールがプレオープンしました。

 神奈川県の湘南の夏を彩る風物詩「湘南ひらつか七夕まつり」。豪華絢爛(けんらん)な七夕飾りが湘南の夏空を彩ります。4日から3日間で100万人以上が訪れる日本を代表する七夕まつりです。

 ただ、梅雨半ばで、この暑さ。70年以上の歴史を持つ祭りも今まで通りとはいきません。各地で夏の風物詩に異変が起きていました。

 4日から幕を開けた七夕まつり。まだ梅雨のはずの神奈川県平塚市、周辺では10日連続の真夏日です。

 3代続く、平塚市の老舗和菓子店が作る「くずバー」。サイダー味の湘南ブルーなどカラフルな見た目と、くずを使用したモチモチした食感の名産品で熱中症対策です。

客 「普段は食べないけど、この暑さで…」

三秀堂 加藤賢太代表 「熱中症も気になる。アイスのように溶けないので、ひんやり感も持続する」

 例年になく早く訪れた暑さ。70年以上続く祭りも、これまで通りとはいきません。今年からミストファンを設置。高齢者や子どもも参加する祭りだけに、熱中症に警戒しながら七夕を迎えます。

平塚市 商業観光課 大川智裕課長代理 「(ここ)数年は猛暑日に見舞われてだいぶ暑くなっている。七夕まつり自体が屋外実施するもの。暑さ対策が取りにくかったが、(ミストファンの)効果は少しはあるのかなと感じる」

 例年より早く梅雨明けし、6日連続猛暑日となった京都市。猛暑は“古都の夏の風物詩”を変えつつあります。

 鴨川沿いで“京料理”を味わう“川床”。今年は昼の営業をやめました。それもそのはず、「すだれ」や「ござ」のない川床は、サーモカメラで川温度を測ると50℃近く。

割烹露瑚 女将 小林楓さん 「(日差しがあると)もう立てない。営業は外では難しい」

 こちらの料理店では床の熱さから逃れるため、土日はテーブル席に。さらに、秋まで営業を延長することにしました。

割烹露瑚 女将 小林楓さん 「昼の売り上げは下がってしまうので、今年は(昼営業を)10月15日まで延長。その分で昼、ご来店いただけたら」

 京都市にあるレンタル着物店。この暑さは着物のレンタルにも影響を及ぼしていました。

レンタル着物岡本 清水店 甲斐美野さん 「気温も高いので、春と比べたら来店数はちょっと落ちている」

 暑さで着物を着る客が減少していました。この日に訪れたのは、カリフォルニアからの観光客。

カリフォルニアからの観光客 「着物は暑いから、浴衣が夏にぴったりだと思う」

 暑さを和らげ、日本文化も味わえる薄手の浴衣を選び、京都を散策します。ただ、何分この暑さ。扇子であおぐ手は止まりません。

カリフォルニアからの観光客 「扇子を嵐山で買いました。とても涼しいですね」 「でも、やっぱり携帯扇風機もいい」