デジタル技術を駆使した革新的な取り組みをたたえる、TOHOKU DX大賞の表彰式が行われました。
東北経済産業局が2021年度から実施しているTOHOKU DX大賞は、デジタル技術によって生産性向上や新たな価値の創造に取り組んでいる企業団体を表彰します。
2025年度は、20件の応募から8つの取り組みが入賞しました。
このうちソリューション部門の最優秀に輝いたのは、米の集荷を効率化するアプリを開発した仙台市の農業生産法人、舞台ファームです。
関謙次記者「宮城県産ひとめぼれ、1等級1020キロフレコンを4つ、12月10日にお願いします」
集荷を依頼したい米農家が6項目の情報をスマホに吹き込むと、AIが音声を認識します。
全ての項目が埋まると内容が復唱され、誤りがなければ発注データとして送信します。 デジタル機器が苦手な高齢の農家でも電話感覚で扱えるうえ、誤発注のリスクも低下します。データは受注側の帳票に自動で反映されるため、舞台ファーム側の業務量も大幅に減ったといいます。
舞台ファーム吉永圭吾さん「集荷担当者が1人でもっと多くの農家さんとのやり取りを広げられるようになったという意味では、私たちの集められるお米であったり販売する量が増えていくので、今後じわじわと売り上げの方に利益が広がっていくんじゃないかなと期待しています」
人手不足や若者の流出が続く東北では、テクノロジーを駆使した生産性の向上が不可欠として、東北経済産業局はこの表彰を通して地域のDXを加速させたいとしています。