4日も40℃を超える危険な暑さに。一方、深刻な水不足で全国の10を超えるダムで取水制限が取られる異常事態となっています。

■米どころ直撃 きょうも40℃超

 山形市の最高気温は40℃目前。午後1時すぎ、38.4℃に達しました。

 兵庫県豊岡市はさらに暑く、最高気温は38.6℃。

 福島市も朝からつらい暑さです。35℃に迫るどころか、超えて最高気温は36.1℃になりました。

 危険な暑さが続くなか、大事なのはこまめな水分補給。

 富山市は最高気温39.8℃で観測史上、最高です。

 そして、最も暑くなったのが石川県小松市。最高気温が40℃を超えました。やはり観測史上の1位です。

 今年、過酷な暑さの夏は水不足の夏でもあります。

 福島県白河市の農地に水を供給する犬神ダムです。

 角度は少し違いますが、満水の時と比べると、その水の少なさは一目瞭然。満水であれば水に覆われているはずのところが大きく露出してしまっています。

 福島県によりますと、最新の貯水率は35.3%。平年と比べると半分ほどです。

 犬神ダムの水を利用する農家の男性。田んぼを見つめる表情には厳しいものがあります。稲穂は青々と育っているように見えますが、下の土を見てみると…。

コメ農家 鈴木昭雄さん 「(土が)1回割れちゃうと、保水力がなくなっちゃう。水が入っても、すぐに引いちゃって」

 雨もほとんど降らず、稲の育ちは悪いと言います。

コメ農家 鈴木昭雄さん 「普通だと、この辺、脇の下近くまで伸びるんだよね。この辺は収穫、半分行くかな。この株だと3分の1だよね」

 国土交通省が管理するダムでも各地で取水制限が行われ、貯水率が0%のダムもあります。

 青森県八戸市の田んぼを見てみても、やはり土にひびが入ってしまっています。

農家 「場所によってどうにもならない。水は送っているけど、田んぼにいっぱいにならない、たまらない。こういうことが今までないから(今後)どうなるか分からない。とにかく雨、降ってほしいですよ。極端に言えば台風直撃してほしい、1回水がワーッて降ってほしい」

 とにかく雨が少ないのです。

 岩手県一関市では、水不足を受けて対策本部を設置しました。

一関市 佐藤善仁市長 「一関市が合併して20年経ちますけれども、この気象状況によって高温とか小雨でもって、こういった対策本部を設置したのは今回の初めてであります」

■渇水で新米価格上がる?

 農家を直撃する暑さと水不足。この状況が続けばコメの価格に影響は…。

宮城大学 大泉一貫名誉教授 「今の時期は穂が出てくる出穂期といって一番、水を必要とする時期。そういう時に水不足ですから、生育にかなりの影響が出ると思う。実は暑さでもって、稲のもみがやられることもある。暑さがあるにもかかわらず、水が少ないということは栽培する人としては踏んだり蹴ったりというような状態。生産量が少なくなるということになると。価格はさらに高くなる可能性は出てきますね」