「大川原化工機」を巡る冤罪(えんざい)事件で、警視庁と検察の幹部が勾留中に胃がんが見つかり、その後死亡した元顧問の墓前で謝罪しました。

 勾留中に胃がんが見つかり、その後死亡した元顧問の相嶋静夫さんの墓前で謝罪したのは警視庁の鎌田副総監と最高検の小池公安部長、東京地検の市川次席検事です。

 「大川原化工機」に対する捜査の違法性を認め、賠償を命じた東京高裁の判決は、都と国が上告せずに確定しました。

 判決の確定後、警視庁と検察は会社を訪れ、大川原社長や島田元取締役に謝罪しましたが、相嶋さんの遺族は、「何が真実だったのかの説明すらされないまま、私たち遺族は謝罪を受けることはできません」との書面を公表していました。

 警視庁と検察は今月7日に検証結果を公表し、遺族側は謝罪を受け入れました。