村井宮城県知事が務めてきた全国知事会長の任期が、9月初めで終わります。2年間の成果、そしてやり残したこととは。村井知事に聞きました。

 26日に東京で全国知事会の会合があり、村井知事は新たな会長に選ばれた長野県の阿部守一知事にエールを送りました。

 全国知事会長・村井知事「新会長に選ばれたこと、本当にうれしく思っている。今後は一知事として、一兵卒として支えてきたい」

 村井知事が会長を務めた全国知事会は、47都道府県の全国の要望を取りまとめ、国に一体となって政策を立案提言をする役割があります。

 村井知事は2023年9月、宮城県の知事として初めて全国知事会の会長に就任しました。

 「結果を残す知事会」を掲げ「行政のスリム化」や「大規模災害への備え」など4つの目標に取り組みました。

 全国知事会長として、特に注目されたのはこの発言です。

 村井知事(2024年4月8日)「(国民スポーツ大会の)廃止も1つの考え方ではないかなと思っております。財政的な負担が大きいですよね。ここで立ち止まってよく考えておく必要があるのかなと思っています」

 47の都道府県が持ち回りで開催してきた国民スポーツ大会は、村井知事の発言から議論が活発になり見直しが始まりました。

 知事会長として務めた2年間で、村井知事も国スポ見直しは成果だったと感じているようです。

 村井知事「(国スポは)10年後に3巡目に入ります。今までと同じやり方でいいのかなと思って、仲間と相談して『知事会としても動くべきだ』と言われて、記者会見で発言しかなり大きなうねりができたと思っている」

 知事会長の目標だった「結果」にもつながったと感じています。

 村井知事「みんなで力を合わせて、国に対して物を申したということです。私1人で、いち宮城県知事として発言しても、おそらく相手にされなかったと思います」

 一方で「結果」にできず、やり残したことも聞きました。

 村井知事「人口減少問題に対処しようと考えて組織を作った。残念ながら具体的な成果が出るのは数年先なので、2年間の間に成果を出せなかったと思っています」

 会長を経験し知事会の力、国と地方自治体のあるべき関係も実感できたと振り返ります。

 村井知事「47人の知事が固まると、非常に大きな影響力、国に対して影響力を行使できると身をもって感じました。(国と地方は)抱えている課題をぶつけ合いながら、しかし、目的地に向かって一緒に歩んでいく関係だと思う」