韓国発祥のトレッキングコース、オルレの新しいコースが宮城県の多賀城市と蔵王町に開設されることになり、認定証の交付式が行われました。
宮城県庁で行われた交付式では、オルレを創設した韓国の団体の日本支社長から、多賀城市の深谷市長と蔵王町の村上町長にそれぞれ認定証が手渡されました。
オルレは韓国の済州島で始まったトレッキングコースで、宮城県では2018年に東松島市のコースが認定を受けて以来、現在までに5つのコースが開設されています。
今回新たに開設される多賀城コースでは、国宝の多賀城碑と復元された南門、あやめ園などをめぐりながら1300年の歴史を体感できます。
蔵王・遠刈田温泉コースでは、蔵王連峰を仰ぎ見ながら共同浴場の神の湯や蔵王こけし館、蔵王ハートランドなどを歩いて回り、遠刈田温泉の魅力を堪能できます。
深谷晃祐多賀城市長「ゴールが多賀城南門ということで、そのフィニッシュの地点で古代東北の拠点、多賀城の正門を感じていただけるというところもございますので、多くの皆さんに楽しんでいただければと思います」 村上英人蔵王町長「見る、触れる、そして食べる、そして体験する、この4つを面に9キロのコースを作らせていただいたところであります」
新たな2つのコースは、11月に宮城県で初めて開催される国際的なウォーキングイベント、アジア・トレイルズ・カンファレンスに合わせてオープンする予定です。
2007年に韓国の済州島で始まったトレッキングコース、オルレは日本で2012年に韓国の団体の認定を受けて九州オルレがスタートしました。
韓国人を始めとした観光客の増加に期待をかけて、宮城県でも2018年に国内2例目となる宮城オルレがスタートしました。
まずは奥松島コースから始まり現在では気仙沼・唐桑コース、大崎・鳴子温泉コース、登米コース、村田コースの5つにまで増えました。
今回新たに蔵王・遠刈田コースと多賀城コースが加わり、全部で7コースとなりました。
オルレの特徴は、一般にトレッキングと聞いて思い浮かべるような山歩きだけではないところです。
オルレとは済州島の言葉で狭い路地という意味があり、コースには集落の中の道も含まれていて町中のお散歩も楽しめるようになっています。
例えば気仙沼・唐桑コースは、荒々しい海のそばを歩くコースもありますが漁業で栄えた地域の象徴でもある漁師たちの豪華な屋敷、唐桑御殿の街並みを歩くコースもあり自然と文化を一体的に楽しめることがオルレらしさとも言えます。
更に、歩きやすさも考えたコース作りも魅力です。コースの長さは10キロ前後で、人によりますが3時間から4時間で歩ける距離です。
もちろん地図もありますが、コース上には至る所にリボンや矢印、済州島の馬をモチーフにしたカンセと呼ばれる赤い馬が設置されていて、道に迷うことはありません。
宮城県の集計では、宮城オルレの利用者は初年度の2018年度が7555人でした。2024年度は1万4480人にまで増えています。