宮城県のダムでは、貯水率が低く深刻な水不足の状態が続いています。ここ数日の雨で多少の回復は見られましたが、いまだ危機的な状況です。

 大友葵記者「加美町の漆沢ダムです。草や土などの部分があらわになっていて、依然として水位が低い状態が続いています」

 加美町の漆沢ダムは8月末の貯水率が例年は65%ですが、30%ほどと大幅に減少しています。

 このため1日の放流量を毎秒1.7トンから1トンにまで減らしました。

 ここ数日の雨で、1メートルほど水位が上昇し8日午後2時現在貯水率は38%にまで回復しましたが、危機的な状況は続いています。

 本来であれば、暑さで水が少なくなりやすい夏の時期を乗り越えた8月末ごろから水量は増え始めるということですが、まだ回復する様子が見られないといいます。

 漆沢ダム管理事務所菅原真悦所長「6月以降、降雨が少ない状況で7月8月共にダムに入ってくる水が1トンを下回って月平均0.8トン程度、流入量が少ない状況です」

 危機的な状況は漆沢ダムに限りません。国と県が管理する宮城県20のダムのうち、現在半数の10で貯水率30%を下回っていて、特に鳴子ダムでは0%と深刻な水不足が続いています。

 漆沢ダム管理事務所菅原真悦所長「皆様の使用する水の量が抑えられれば、ダムから放流する水の量も絞れますので、節水、無理のない程度の節水について今の段階でお願いしたいと」