宮城県石巻市の障害者施設で2022年、入所者の女性が入浴中に全身にやけどをして、その後死亡していたことが分かりました。警察が、業務上過失致死の疑いで捜査しています。
2022年12月、石巻市門脇にある障害者施設ひたかみ園に短期入所していた阿部加奈さん(当時38)は、職員の介助を受けて入浴した後に皮膚がはがれるなどの症状が出ました。
阿部さんは病院に搬送されましたが、全身の6割に及ぶやけどをして呼吸不全となり、3日後に死亡しました。
施設がまとめた事故報告書などによりますと、風呂は湯と水を別の蛇口から出すタイプで、職員が水面に浮いていた温度計で浴槽の温度を40℃と確認していましたが、実際は50℃前後だったと推測しています。
遺族は2025年2月に施設を告訴し、警察は当時の担当者2人と現場責任者などを業務上過失致死の疑いで捜査しています。
ひたかみ園はkhbの取材に対し「事故を起こしてしまいご遺族の皆様には深くおわび申し上げます。二度とこのような事故が起きないよう、マニュアルの見直しなど再発防止に取り組んでまいります」とコメントしています。